NHKは1月20日に放送済みの番組を翌日21日、全国放送(九州を除く)に於いてこの番組の宣伝をしてしまうという失態を犯していた。
もう少し詳しく説明すると、「奇跡のレッスン『車いすバスケットボール マイク・フログリー(カナダ)』」(20日19時から20時50分)はNHK BS1で既に放送完了していたにもかかわらず、この番組宣伝を翌日の総合テレビ放送の「BSプレマップ」(21日22時57分~)で「20日午後7時から」と告知したのである。
以前、ATLASではスタッフの凡ミスから生放送が間に合わなった番組の記事を掲載したが、今回の放送事故も編成スタッフのケアレスミスと言えそうだ。
また、今回のNHK番宣CMの誤報と似たような事故に、巷で「サムライトルーパー二重放送事件」といわれている放送事故が過去に存在していた。何となく思い出した人も多いだろう。
「サムライトルーパー二重放送事件」とはテレビアニメ『鎧伝サムライトルーパー』(1988年~1989年)がテレビ局のミスで全く同じエピソードを2週に渡って放送してしまった事件である。
原因はキー局であった名古屋テレビ側が放送するべきテープを間違えてセットしてしまったためで、局員も途中で気がついたものの中断するわけにもいかず、エンディングと次回予告時の2回、画面下部にお詫びのテロップを緊急に挿入するという措置を行った。
また翌週の放送時には「先週の『鎧伝サムライトルーパー』で放送ずみの作品を、まちがって放送してしまいました。本当にごめんなさい。これからも、どうか応援してください。」といったテロップおよび女性アナウンサーのお詫びが放送された。
『鎧伝サムライトルーパー』は当時人気が高く、放送終了後もOVA(オリジナルビデオアニメーション)が制作されるなどしていたが、近年ではこの事故による話題性の高さからか、放送事故の話のみがクローズアップされることが多い。これが「伝説の放送事故アニメ」といわれている所以のようである。
(文:アリナックス城井 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像『鎧伝サムライトルーパー「風」』