クリスマスと言えば、プレゼントを持って来てくれるサンタクロースのイメージが強い。小さい頃はその存在を信じていた人も多いのではないだろうか。
サンタクロースはキリスト教の聖人セントニコラウスの伝説から来たものであるが、北欧神話や欧州各地に昔から存在していた山に住む精霊など、各地にキリスト教伝来以前から存在した土着の信仰を取り込んで成立したものでもある。
そのため、地域によってはサンタクロースの姿も違う。ドイツ等では「黒いサンタ」がサンタクロースと共に現れ、良い子にはサンタクロースからプレゼントが渡されるが、悪い子には「黒いサンタ」が石炭やじゃがいも等のいらないプレゼントが渡されるという。
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また、ロシアでは立派な髭に暖かそうなコートを着て威厳たっぷりの姿をした「ジェド・マロース」というお爺さんがサンタクロースと同じ役割を持っているとされている。ジェド・マロースは冬の寒さを象徴する存在であり、人を寒さで殺してしまう半面、言うことを聞いた人間を助ける一面も併せ持っていた。
冬将軍のような精霊だったのだが、近年になってキリスト教の伝統との習合が進み、サンタクロースと同様の側面も持つようになった。ちなみにロシアのクリスマスはロシア正教によりユリウス暦を用いているため、1月7日に祝う事になっている。また、クリスマスよりも新年を迎える祝日となっている。
過去には伝説もあって恐れられている存在であったが、現在では冬のイベントに登場する、人々に愛されるキャラクターとなっているのだが、とにかく衣装が豪華なので見ごたえのある姿となっている。
(加藤史規 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像©Wikipedia Sergeev Pavel – 投稿者自身による作品より