ネッシー探検隊と言えば、最近ではチャーリー・シーンがやろうとしていたプロジェクトだが、かつては元東京都知事の石原慎太郎が探検隊を組織し、ネス湖に挑んでいる。
1973年のこと、オカルト好きの石原とともにこのプロジェクトを立ち上げてこれをプロデュースした康芳夫がテレビ出演し、その秘話を披露した。
因みに康は、伝説の異種格闘技戦である「猪木VSアリ戦」や、人類に近い猿「オリバー君」の来日を仕掛けた伝説のプロデューサーだ。
2017年12月16日、TBS系列で放送された「サタデープラス」にて康のインタビューが流されたのだ。
資金面でバックアップしてくれたのが、後の総理大臣になる福田赳夫であったという。その頃はまだ外務大臣であったが、石原が隊長としてネッシー探検隊が組織されると聞いて福田は感慨ぶかく語った。
「日本人がネス湖に行けるような時代になったんだなぁ」
福田はスポンサーを紹介してくれた。その結果、1億5,000万円という当時としては巨額の資金が集まり、1年にも及ぶネッシー探検が可能になった。
他にもチャールズ皇太子がイギリス王室の機関を使って援護すると申し出があったり、ネス湖に電流を流して、ネッシーを生け撮りにしようと考えたが、ネス湖の生き物7割が失神してしまうとされ、もし実行した場合は警察から逮捕すると警告されたこともあったという。
康は今でもネッシーが存在すると100%信じているらしい。素晴らしい人生だ。このような歳の取り方をしてみたい。
(山口敏太郎 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像『虚人魁人康芳夫 国際暗黒プロデューサーの自伝』より