東京・深川の富岡八幡宮での宮司事件、あまりにもショッキングで衝撃的な殺人事件だった。
境内にある宮司の自宅前はおびただしい血で汚され、地元の住民たちも今年はご利益がないので、初詣は違う神社に行こうと囁いている。長い間、門前仲町で愛されてきた神社だけに地元経済界にも与える影響は大きい。
今回の事件は、日馬富士による暴力事件の祟りだとアトラスでも報じてきたが、それ以上に恐ろしい事が解り始めている。
宮司の跡目争いから生じた今回の事件だが、まるで平安時代の貴族同士の争いをも彷彿とさせる怨霊宣言が出されていたのだ。
警察署署長に提出されたと言われている遺書に書かれた一文があまりにも恐ろしいのである。
「死後もこの世に留まり、末代まで怨霊となり祟る」
まるで、太宰府で死んだ菅原道真や讃岐で生き絶えた崇徳上皇を思い起こさせる一文である。
また、富岡八幡宮の真横にあるマンションを犯人である殺害された宮司の実弟が数ヶ月前から借りていたことが判明している。
マンションには双眼鏡と、一緒に犯行に及んだ妻の遺書が残されており、サバイバルナイフと日本刀が見つかっている。境内にある被害者宅と直線距離にして二百メートルしかなく、双眼鏡を使って日々宮司の行動を観察していたと思われる。
犯人が怨霊となってこの世にとどまっているのであれば、まだまだ不吉なことが富岡八幡宮で起こる可能性がある。何らかの御霊信仰など対策が必要であろう。
(山口敏太郎 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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