冬の北海道に現れる妖怪がシバレボッコだ。
冬の吹雪の夜に、家の玄関の扉を叩く音を立てるという。大人たちが不審に思い扉を開けて外を見てみるが、誰もいない。けれど子どもが扉を開けてみると鈴の音とともにこんな歌声が聞こえてくるという。
「ねぬみさきでろ、ねぬみさきでろ」
意味不明の歌声であるが、これを聞いた子どもは誘われるように外に出て行ってしまい、命を奪われてしまうという。なので、北海道の人々は子どもが遅くまで起きていると「シバレボッコが来るぞ」と脅かしたという。
ぼっこ、とは北海道の方言で「棒きれ」をさす。寒いことを「しばれる」とする方言も東北を中心に存在するので、寒い冬に現れ棒切れを手にした妖怪なのかもしれない。
(監修:山口敏太郎/田中尚 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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