アイスランドやエチオピアなど、世界各国に激しく活動している活火山が存在しており、場所によっては溶岩や小規模噴火の様子を近くで見ることができる所もある。
そんな世界中の活火山で一際変わった特徴を持っているのがインドネシアのジャワ島に存在するイジェン火山だ。
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Burning Blue: Indonesia’s Psychedelic Sulphur Volcano
この火山の活動の様子を捉えた写真が存在するのだが、なんと溶岩や炎の色が青いのだ。暗い中に神秘的な青い炎が揺らめく様子を捉えた画像がインターネット上に公開されると、その幻想的で不思議な光景から一躍人気の場所となった。
だがこの火山を捉えた別の写真では、他の火山と同じく赤い溶岩や炎が写っているものとなっている。むしろ青い炎の方が珍しいようだ。果たしてこの火山では何が起きているのだろうか。
実はイジェン火山は頂上から常時硫黄が噴出しており、青い炎は硫黄ガスが燃焼した際に発生するのだ。一種の炎色反応によるものなのだが、日中はこの炎が確認できない。非常に色が薄いため、日の落ちた夜間しか見ることができないのだ。
そのため、この青い炎を見るためには夜間から登山を開始し、日が登る前の早朝に火口のある登頂部にたどり着く必要があるのだ。また、前述の通り硫黄ガスとの反応によって生じるため、近くで見る際にはガスマスクが必要不可欠となる。もし見たいと思っても安易に近づくことはできないし、撮影はおろか観察も難しいものなのだ。
神秘的な青い炎は非常に危険で過酷な場所に存在する、貴重な炎でもあるのだ。
(田中尚 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像 動画 ©Barcroft TV YouTube