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ついに本人が姿を表した!?増殖する謎の「アンジェリンの看板」その2

アメリカを混乱に陥れた…増殖した謎の「アンジェリンの看板」より続く

1980年代のアメリカに突如出現し、町中に増殖していったセクシーな女性「アンジェリンの看板」。ロサンゼルスから始まったこの看板の増殖はアメリカ国内だけに留まらず、海をも渡りドイツやイギリスなどのヨーロッパ圏にも現れ、あまり話題にならなかったようだが日本にも設置されたという。

驚くべきはその数で、ドイツだけで1500枚、総数はあまりに多く把握しきれないほどにのぼった。そうなると気になってくるのが広告費用である。大きさはまちまちだが、巨大なものではひと月で数百万かかるものもある。少なく見積もってもひと月に2億円以上の出費だと考えられた。大企業が商品のプロモーションにかける費用にも匹敵する額である。

それだけの費用をかけておいて、用意されているのは誰も知りもしない女性個人のファンクラブの存在を知らせる告知だけ。世界中に増え続ける「アンジェリン看板」の謎は深まるばかりだった。

こうなると憶測するしかない。様々な説が噂されるようになった。

大富豪の愛人説、莫大な費用をかけた金持ちの暇つぶし説、ロシアの諜報機関が使用している暗号説・・・。次第に現実離れした憶測が生まれていくなか、1995年になって謎に包まれていアンジェリンの人物象がはじめてメディアで紹介されることになった。

アンジェリンの秘書だという人物が電話取材に答え、彼女の経歴を語ったのだ。

アンジェリンはアイダホ州で生まれたが、わずか5歳の時に両親を亡くしてしまう。成長した彼女はパンクバンドのボーカルを担当し、映画の脚本を書いたこともあった。また、彼女は霊能力にも目覚めた。死んだ人間と会話が出来るようで、ある時にマリリン・モンローからこう言われた。

「次のセックス・シンボルになるのはあなただわ」

このモンローのお告げに衝撃を受け、アンジェリンはなにをすべきか悟った。つまり、広告看板を設置したのはマリリン・モンロー級のセックス・シンボルになるためだというのだ。




莫大な費用をかけ至る所に看板広告を設置した理由にしては、ぶっ飛び過ぎていて戸惑う話だ。それだけの費用があるのなら、目的を遂げるやりようは他にいくらでもありそうなものである。

なぜ看板広告をつかったあんな不可解な方法なのか? それに彼女はどのようにして広告費用を捻出しているのか? それらの答えは得られなかった。

人物像はぼんやりと明らかになったものの、謎の核心は残されるままになった。

(山口敏太郎 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

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画像 動画 ©Angelyne Fan Club YouTube