江戸の奇譚【天井の生首】

 江戸時代の文献、「三州奇談」に奇妙な話が紹介されている。

 石川県金沢に居を構える寺西家の寝室が、妙に臭うようになった。生臭いというか、物の腐ったような匂いがする。不審に思った家人たちが総出で家捜しすると、天井裏になんと14、5歳ぐらいの男の生首が置いてあるのが発見された。

 いったい誰が置いたのか、いつから天井にあったのか、そもそもこの首は誰なのか。

 疑問は尽きなかったが全ては不明のまま。しかも、発見された時点で数日経っていただろうにも関わらず、生首はまるで生きているようにみずみずしく、口元には笑みすら浮かべていたという。

 取りあえずその首は屋敷の庭に埋められたが、暫くしてそこから茎が二つに分かれた怪しいキノコが生えてきた。このキノコを割いてみると、生首の顔を彫りつけたような跡が浮かんでいたという。

 厳密には妖怪ではないが、非常に気味の悪い話である。

(加藤文規 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)




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