最新技術である3Dスキャン・プリント技術は、歴史的な遺物を研究する際にも用いられている。それは遺物の解析や展示用の複製品を作る等、その用途は多岐に渡る。
そんな3Dプリンターを用いて、曰く付きの物品を保存、研究のために複製しようとする試みがある。対象となるのは世界中の呪いや幽霊にまつわる伝説がついている物品だ。
この試みはオカルト関連の情報を取り扱っているウェブサイトThe Traveling Museum of the Paranormal & Occultが始めたもので、3Dスキャンでもって曰く付きの物品の立体データベース化を行おうというもの。しかし、やはり扱っている物品のせいかプロジェクトには霊的なトラブルも付きまとっているという。
このプロジェクトは2月に開設されてから、様々な曰く付きの物品をスキャンし、解析を行ってきた。呪われた偶像、西洋版こっくりさんであるウィジャ板とブランシェット、ブードゥー教で儀式に用いられたドラムなどだ。始動して4ヶ月になるが、やはり協力しているキュレーターの中からは奇妙な現象が起きたという証言も上がってきている。
ある学芸員は「スキャンされたくないものもあるようだ」として、過去に霊的な騒動を引き起こしたとされるアフリカの偶像について語った。「ビリーと呼ばれているこの偶像は、私たちがスキャンしようとするたびに文字通り顔の前に壁を出現させてしまった。普通なら有り得ない現象なのだが、何度か繰り返して対話することでようやくスキャンにこぎつけた」とのことだ。
他にも、幽霊がとり憑いているとされるマスクのスキャンでも不気味な現象が起きて作業が中断される等、様々な怪奇現象が報告されているようだ。中には機械が故障したり、破損するケースもあったという。
このプロジェクトに参加しているオレム博物館のGreg Newkirk監督は以下のように語る。
「このプロジェクトを行う上で心霊関係の現象が起きるであろう事は予期されていたはずだ。これまでにない新しい方法で幽霊関係の物品を扱っているので、他にもこのような不可解な現象が起きるかもしれない。しかし今回のプロジェクトは物品の解析も行われている事から、将来的に見て心霊研究の一助となりうるのではないだろうか」
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World’s First Haunted Object 3D Scanning Project Has a Problem: Confused Ghosts
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