2016年5月22日の放送にて『笑点』降板が決まった桂歌丸。

現在、次期司会者の予想が多く立てられているが、インターネットの声では現レギュラーの三遊亭小遊三、三遊亭好楽、三遊亭円楽以外にも多数の候補者リクエストがあがっている。特に圧倒的な支持を得ているのが、立川志の輔である。

NHK『ためしてガッテン!』の司会を長年にわたり勤めている志の輔は『ガッテン』以外にもぺヤング、養命酒といったロングセラー商品のイメージキャラクターを長年勤めており知名度は十分。本業の落語も独演会を開けばチケットは即日完売。長年の実績が認められ2015年には紫綬褒章を受章するなど『笑点メンバー』以外ではもっとも顔の売れている落語家と言える。

また伝統芸能ファンの間では有名な話だが立川志の輔の師匠である故・立川談志は『笑点』の初代司会者にして『笑点』を作り上げた人物であるからだ。
当時30歳の談志は若手落語家が活躍できるテレビ番組を作るため自ら『笑点』の原型となる番組『金曜寄席』および「大喜利」の企画を日本テレビに持ち込んだ。するとあれよあれよという間に大人気番組となり国民的人気番組『笑点』となったのだ。

しかし談志は出演者との方向性の違いにより1969年に降板。その後、立川談志および門下は一人もメンバーに抜擢されたことはない。

しかしながら時代は代わり21世紀になってから談志の弟子の立川生志がCS『笑点Jr』にレギュラー出演、志の輔の弟子の立川晴の輔が『笑点特大号』に出演するなど立川談志門下の出演は続いており、着実に『笑点』復帰に向けた動きをしてきていた。

そのため『笑点』の元祖である立川談志門下の抜擢は十分にありえるといえる。問題は志の輔のキャリアが33年目と若いこと(春風亭昇太の後輩)と『ガッテン』をはじめメディア出演が多忙なことから司会の就任は難しいことである。また、すでに『笑点Jr』に出ている立川生志、立川晴の輔はまだ真打になって日が浅く知名度自体も高いとはいえないためレギュラー抜擢も厳しい。

桂歌丸の「司会降板」・・・この問題は現在の落語界の縮図でもある。

文:空桶右太衛門





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