筆者は作家活動における取材として、或いは大学院での研究活動として、各地で民話や伝承の聞き取りをしている。
その関係上、数多くの仮面達と出会ってきた。
2001年に青梅市において開催された青梅アートフェスティバルのテーマが「妖怪」ということがあった。
この時、なまはげの古い面を秋田から借りたのだが、ぞんざいな扱いをすると必ず面が祟ると聞かされた。
また、千葉県の船橋市でフィールドワークの途中、数百年を経た「獅子舞」を三体拝見した事がある。
見事な獅子舞であったのだが、ご主人の話によるとこの獅子舞を家から動かし、他家に置くと必ず深夜に鳴動し、怪異が起こるといわれた。
この時、タウン誌の編集者も同行しており、何度撮影しても赤い光が入る現象が見られた。
神事や祭に使用される面は、いつしか意思と神通力を有するようになるのかもしれない。
(山口敏太郎 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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