アトラスでは何度か民間航空機とUFOがニアミスしそうになった、接近したケースを報告している。
そんな民間航空機と未確認飛行物体ニアミス事件の嚆矢と呼ぶべきケースがイースタン「航空ニアミス事件」だ。
1948年7月24日午前2時45分、イースタン航空ダグラスDC-3型機は、ジョージア州アトランタへフライト中であった。運行も順調であり、乗客の大部分が熟睡する中で、世にも不気味な事件が、アラバマ州モントゴメリーの30km南西において勃発する。
機長は、右舷上空から近づいてくる民間航空機とは明らかに違う見慣れない飛行物体を目視した。当初、軍隊の新型ジェット機のテスト飛行だと思っていたのだが、もの凄いスピードで、こちらに向かってそのまま突っ込んでくる。
B-29の3倍程度に見えた未確認飛行物体は、翼のない葉巻型で大きい窓が二列で並んでおり、燃料の燃焼と思われる炎が白い光を放ちながら、機体後方から出ていた。しかも、高速で運行しているにも関わらず、機体がほとんど揺れていない。
危機を感じた機長は、ダグラスDC-3型機を左に回避、その未確認飛行物体もようやく気がつき退避行動をとった。結局、スレスレのところを未確認飛行物体は通過、急角度でいきなり上昇し、雲中に姿を消した。
この未確認飛行物体の正体はわからないままである。軍部の調査によると、当時現場付近にはイースタン機以外の飛行機や飛行船は飛んでいなかった。当時、隕石の落下があったとも言われているが、機長や乗客が目撃した物体は明らかに人工的な飛行物体であり、隕石の誤認とは断定しづらい。また、隕石が軌道を変えたり、突如として高度を上昇することなどありえない。結局、この事件の真相は現代でも不明のままとなっている。
(監修:山口敏太郎/飯山俊樹 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)