今も絶大なる人気を誇る宝塚、その宝塚にまつわる数々の都市伝説がづかファンの間で語られている。
旧東宝や中日劇場といった場所に幽霊が出るとか、男役に「両性具有」が存在したとかである。
宝塚歌劇団には既存の四つではなく、五番目の組「婆組」(ちゅうぐみ)が存在しており、イメージカラーは紫で、霊となった年増のジェンヌが何十年も君臨しているとか。
この話などは以前、山口敏太郎が妖怪絵師SELさんから聞いた話で既にアトラスに掲載している、「3年0組」という怪談に似ている。
中でも悲しげな話は宝塚大橋に出る少女幽霊、「大橋さん」の伝説である。
『ベルサイユのばら』が初めて公演された昭和50年ころ、熱心な宝塚ファンの10歳の少女がいた。その少女の家は厳格で、一公演につき一回の観劇、週一回の入り待ちしか許されなかった。
だが、少女は千秋楽の前に行った家族旅行で水死してしまったという。それ以来、白いブラウスと赤いスカートを身に着けた少女の幽霊が出るようになった。
宝塚大橋を通る人に
「〇〇さんはもう楽屋に入られましたか?」
と聞いてくるのだという。
この現象は多くファンが遭遇しているらしい。ちなみに少女の贔屓のジェンヌが引退したあと彼女の霊は成仏したそうなのだが、容姿が似たジェンヌがデビューするたびに復活するのだという。
この少女幽霊は宝塚大橋に出ることから「大橋さん」と呼ばれているが、この少女が話しかけても無視したり、大橋さんが贔屓にしているジェンヌの悪口を言うと、そのファンの贔屓ジェンヌが引退したり、なかなかトップになれないという不思議な現象が起きるという。
(山口敏太郎事務所 ミステリーニュースステーション・アトラス編集部)
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