妖怪・幽霊

古戦場だった江古田、大学に出る演劇好きの霊

 江古田の森公園は、都内でも有数の心霊スポットのひとつに数えられる。元々は中野病院の跡地であり、主に結核患者の養生所であったことも伝説に拍車をかけている要因であろう。都市伝説では献体への扱いが悪かったとか、病院での不祥事が心霊たちを生み出したとか言われている。

 この公園は非常に霊的な磁場が強く、霊感の強い人間は入ることさえも躊躇するというのだ。あくまで都市伝説レベルの話だが、女性の地縛霊が木の影から様子を伺っており、複数の霊が合体した霊団を指差しながら、その危険性を伝えると言われている。筆者も現地取材をした際に、女性の地縛霊が出ると言われる木を特定したが、特に何も感じなかった。




 また、一方で江古田は古戦場として知られており、哲学堂公園から野方にいたる一帯は、1477年に太田道灌と豊島泰経らが合戦をした場所だという。噂では、落ち武者の霊が目撃されたり、生首が浮遊するのが目撃されている。

 この江古田では心霊事件が度々発生しているという。これは、筆者が某人気番組のスタッフから聞いた話である。

 日大芸術学部のキャンパスは江古田にあるのだが、敷地内全てがアスファルトで舗装されていた。土がまったくみえないのは「不自然だ!!」という声も学生の間ではあがっていたのだが、噂によると江古田は古戦場であるがゆえ、地面が剥き出しになると戦で死んだ古い人骨が出土するからだという説明がなされていた。

 また一階横には何故か使用禁止になっている校舎があり、「開かずの間」という呼称で呼ばれていたという。何故、「開かずの間」なのか不明だが、使用するとよからぬことが発生するからだと言われていた。




 また、演劇部が定期的に芝居公演をするのだが、演目としてシェークスピアを演じると、どういうわけか舞台に立つ役者の人数がひとり多くなるという怪現象が起きるという。過去にシェークスピア好きの役者がおり、死後も大学の芝居公演に紛れ込んでいるのであろうか。

 更に、放送科の録音ブースにも幽霊の噂があり、作業をしていると手が伸びてくるとか、録音テープの編集をしていると霊が手伝ってくれると言われていた。

 この一連の江古田の怪談は、筆者の知人で一緒にテレビ番組を作っていた某氏の情報によるものである。 

(山口敏太郎 ミステリーニュースステーション・アトラス編集部)

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