人間の悲哀を歌わせたら、まさに天才という称号にふさわしい歌手がいた。中高年にはお馴染みのちあきなおみである。芸能界への復活を希望する声も多いが、自らが愛したパートナーの死を抱いたまま、静かに余生を送っている。
また、23歳年下の妻に三下り半を突き付けられ、その事実を受け入れられず、不幸のどん底にいる高橋ジョージ。
自身の1990年ヒット曲「会いたい」の替え歌を自らテレビで歌った沢田知可子は、作詞家に訴えられている。(昨年、訴状は取り下げられた)
なぜか、三人とも不幸な人生を送っている。
この三人に共通しているのは、挽歌のヒット曲を持つという点である。実は業界では挽歌をヒットさせると、あまり良い事が起きないというジンクスがあるのだ。
1、ちあきなおみの『喝采』
2、沢田知可子の『会いたい』
3、虎舞竜の『ロード』
そもそも挽歌とは、悲しみを歌い込んだ歌であり、中国の葬式の際に棺を焼いた者が歌った歌を指している。
宮川信太郎