芸能都市伝説

【都市伝説】西田敏行が歌った『帰ってきたウルトラマン』の歌がある!?

 古くから伝えられる特撮ドラマの都市伝説に「『帰ってきたウルトラマン』の主題歌は俳優の西田敏行が歌っていた」という話がある。

 『帰ってきたウルトラマン』は1971年放送の円谷プロ制作の特撮ドラマで、「ウルトラシリーズ」の中の1本にあたる作品だ。ウルトラマンのストーリーに道徳観や人間の葛藤を織り交ぜるなど、重厚なヒューマンドラマとして人気を博した作品だった。




 さてくだんの噂であるが、TV版で主題歌は主人公の郷秀樹を演じる団時朗が担当していて西田敏行は歌っていない。では、一体なぜこのような都市伝説が生まれたのだろうか?

 実は西田敏行が歌っていた『帰ってきたウルトラマン』は、番組放映当時に流行していた子供向けレコードのカバーバージョンの一本で、テレビで流れる曲とは違う歌手が吹き替えているものが多かった。

 西田敏行は1971年頃にはすでに俳優としてデビューしていたが食べられない時代が続き、アルバイトとして歌を吹き替えていたらしい。

 なお、ちなみに西田敏行が歌っていたのは主題歌の『帰ってきたウルトラマン』ではなく、登場する防衛チームのテーマ曲『MATチームの歌』であるという。

 この事実は当時、発売されたレコードの盤面に歌手名が記載(歌:西田敏行と少年少女合唱団)されている。また、西田敏行がレギュラーを勤めている『探偵!ナイトスクープ』(2014年10月24日放送分)で『帰ってきたウルトラマン』関係の調査を行った際、「実は昔『MATチームの歌』というのを歌っていてね」と本人が認めたほか、曲の一節を実際に披露したためにこの都市伝説が真実であったことが明らかになった。




 なお、主題歌『帰ってきたウルトラマン』のカバーバージョンの一部には西田敏行によく似た声の歌手が担当している曲もあるが、前述のとおりに西田敏行が担当したのは『MATチームの歌』のみである。

 なお、これは推測ではあるが主題歌カバーを担当した声楽家の外山浩爾氏の歌声が西田敏行の声質に似ていたため混同されたのではないかのが原因と思われる。

参考音源
「MATチームの歌」

(穂積昭雪 ミステリーニュースステーション・ATLAS編集部)

画像は『ウルトラマン生誕40周年記念 ウルトラサウンド殿堂シリーズ(4) 帰ってきたウルトラマン Soundtrack』ジャケットより