【前編より続く】
他にはインドを荒らしまわったUMAにモンキーマンがいる。2001年4月から5月にかけて、インドの首都ニューデリー周辺を恐怖のどん底に陥れた。鋭い爪で住民を襲うとされ既に数人の犠牲者が出ていると噂された。小柄で猿のような容貌で毛だらけという説と、洋服を着ているという説があった。他にもインドでは、「ひっかくUFO」なども噂され、モンキーマンの亜種も多数報告された。これは集団ヒステリーとインド政府が発表したが真相は不明だ。
またUMAの本場である欧米でも新人UMAは活発に動いている。アニメ映画「ウォレスとグルミット・野菜畑で大ピンチ!」が現実化したともいえる「巨大うさぎ」の情報もある。英国のイングランド北東部フェルトン村にて、村の住民による公営野菜畑のネギ、人参、玉葱が何者かに荒らされる事件が勃発した。目撃者ジェフ・スミス氏(63)の証言によると、犯人は片耳が大きい黒と茶の「巨大なウサギ」らしいのだ。
巨大化した生物なら、2004年の春には、アメリカで野生化した巨大豚が捕獲されている。なんと体長4mもあり、ホッグ(豚)とゴジラの合成語として「ホジラ」と命名された。米国ジョージア州南部アラパハのリバー・オーク農園で働くクリス・グリフィン氏が捕獲した張本人であるが。この豚があまりにも巨大であった為、食べることなく埋葬したという。体長約4m、体重は450kg 牙の長さは22cmもあり、あまりにも規格外である。この付近は野生化した豚が多数棲息しており巨大な豚も多いらしい。
勿論、日本にも新星UMAスターは生まれている。2004年4月末には、和歌山県白浜町十九渕にて謎の足跡がつき大騒動になったが、まるで一本足ではねているようなその足跡は伝説の怪物「がしゃんぼ(かしゃんぼ、かしゃぼ)」ではないかと大評判になった。この「がしゃんぼ」は河童の一種で、夏は川に棲み、冬は山に入るとされている。春についた足跡であるので、山から川に下る途中であったのかもしれない。
またそれから4ケ月後、2004年9月20日船橋市内某所にて奇妙な足跡が発見され、筆者と事務所スタッフが現場に急行し撮影した。歩幅は14~15cm程度。足跡の直径は12~13cm。奇妙な蛇行繰り返し畑の上を歩いているのが確認された。船橋では狸や野犬も稀に目撃されるが、野生動物の足跡が一直線に付くことはない。まるで一本足で飛び跳ねたような足跡に謎が深まる。この足跡は「船橋の一本足」と命名され、雑誌などで報じられた。
他にも2003年~2004年にかけて、UFO研究家・武良信行氏により「大目玉UFO」や「一反木綿」「空から舞い降りる龍」 など奇妙な飛行物体(飛行生物?)が撮影され、物議を醸している。特に「空から舞い降りる龍」は東京スポーツの一面を飾り、その騒動は一般社会にも影響を与えた。ちなみに筆者は、東スポのUMA・妖怪コメンテイターとして「龍は景気回復の兆しであるなら、縁起がよいのではないか」と話したのだが、まさにそのとおりになった。また、名古屋では世界中のどの山羊ともDNAが一致しない謎の山羊=ミステリーゴートが保護された。何者かが、遺伝子工学を使い創ったものだが、真相は謎のままである。
2005年には怪談の語り部・ファンキー中村氏のより、「円盤物体」と言うべき円形の奇妙な浮遊怪物が撮影されており、針金細工アーティスト鳴釜のん女史により、室内スカイフィッシュと呼ぶべき飛行する怪物体「矢印物体」が撮影されている。更に2006年初頭には、漫画家の善在しるこ女史(森しるこ)により、群馬の雪上に残された奇妙な足跡を連続撮影に成功している。この怪物の足跡は「伊香保温泉獣人」として、スポーツ紙のトップを飾った。何か創作的な活動をしている方によってUMAの姿が撮影されつつあると言える。UMAと人間のインスピレーションは共鳴するのだ。
(山口敏太郎 ミステリーニュースステーション・アトラス編集部)
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