カクスはギリシア神話に登場する巨人、火の神ヴォルカヌスの息子でカーカという妹がいる。
彼は巨人の怪物で、山羊のような体をしていたとも、3つの頭を持って炎を吐いていたともされている。
非常に祖坊で、アウェンティヌスの丘に住み、近隣の人々に暴虐を奮って苦しめていたという。しかし、彼はのちにギリシャ神話の英雄ヘラクレスに倒されることとなる。
ヘラクレスが自らの罪を償うために挑んだ12の功業に、ゲリュオネウスの飼っていた赤い牛を生け捕りにするというものがあった。
ヘラクレスは首尾良くこれを成し遂げるのだが、一仕事終えて眠りに就いているうちに、カクスはゲリュオネウスの赤い牛を横取りしようとし、ヘラクレスの元から盗み出して自分の住んでいた洞穴に隠した。しかし、牛が大きな鳴き声を上げ始め、彼を追ってきたヘラクレスに倒されたという。
また、別の説では妹のカーカがヘラクレスにカクスの洞窟を教えたため、彼は牛を奪還することが出来たとされている。
(加藤文規 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)