2009年、マレーシアの首都クアラルンプールにて、マレーシア人と中国人の2人が夜道に立つ巨大な人影に遭遇したという報道があった。
その人影は身長約12フィート(約3・7メートル)もあり、長い胴から極端に短い腕と足が生え、頭が複数あったという。
そしてこの異形の巨人は、驚く目撃者たちに向けて話し掛けてきたという。その言語は今まで聞いたこともない言葉で、複数の人間が同時にしゃべっているかのようだったという。すべての頭が口を開いてしゃべっていたのだろうか…。
なお、姿こそ恐ろしいものであったが、非常におとなしく、態度はむしろ紳士的ともいえる雰囲気だったため、目撃者らが生命の恐怖を感じたことはなかったという。
目撃者らは、同地のゴミ処理場にて作業中にこの巨人と遭遇、中国人の作業員が持っていた携帯電話のカメラを使用し、この巨人の姿を写真に収めることに成功したのだという。
しかし、普通ならば異様な姿の巨人を目の当たりにすればパニックに陥ることは必死な上、撮影された写真も逆行な上に不鮮明なので、トリック写真を利用した創作ではないかとも考えられている。事実、問題のシルエットをよく見るとまるで1人の人間の肩に2人の人間が乗っているように見える。
また、目撃した人物がマレーシア人と中国人という組み合わせも興味深い。マレーシアではインド系住民、中華系住民、マレー系住民の複数グループが対立しており、民族間の対立構造が国内問題を引き起こしているとする見方がある。
つまり、複雑な民族問題を多頭の怪物になぞらえて揶揄したものだったのではないか、とされているのだ。