アメリカが国家破綻したり、或いは何らかの大規模な災害や破滅的なテロにより全米に戒厳令がひかれ、国家運営そのものが不可能になった場合、FEMA(連邦緊急事態管理庁:the Federal Emergency Management Agency、略称FEMA・フィーマ)が大統領以上の権限を持ち、議会機能を半年間凍結し、警察権、軍事権など全てを統括するというシステムが構築されていたという。
しかも、FEMAの米国管理プランによると、全米を五つの地域に分割するというものであった。
この恐るべきFEMA計画は、米ソ冷戦終結と同時にプランニングされてきたものであり、当初はソビエトの核攻撃を受けた後の、アメリカの国体維持を想定して考案されたものであった。現在にいたっては比較的知られている事実であが、幸いにも今まで実施される事はなかった。それがアメリカの経済破綻という形で再注目されつつある。
ここ数年以内に起こると予想されているアメリカの国家的な経済破綻により、パニックになった米国国民を中核にした大規模な騒乱が想定され、国家機能が停止する状態が現実として認識されるようになった。つまり、FEMA計画はいまや、いつでみ発動しうるリアルなプロジェクトとして急浮上してきているのだ。
そこで近年、FEMAは大規模な強制収容所を、全米各地に建設しつつある。この強制収容所は、国家破綻した際に犯行的な国民を収容する施設であり、死体を入れるためのプラスチック製の棺も数百万個注文され、一部の識者の間で不安が広がっている。
確かに、国家破綻と同時に国民の財産を凍結したり、食料やエネルギーが配給制に移行した場合、必ず暴動が起きるだろうし、混乱に乗じてテロを行う者がいるかもしれない。故に今から国家統制のために反乱分子を収容する施設が必要というわけだ。それにしても、やりすぎではないかという批判も起きているのだ。
勿論、この棺桶や設備に関してFEMA関係者は、全て認めているわけではない。あくまで違う目的に使うための備品・施設であり、そのような警察国家(FEMA国家)による国民支配の道具ではないと否定している。さらにFEMAを『国民を監視する”警察国家”の象徴として認識すること』は、陰謀史観者の勝手な解釈に過ぎないという意見も出されている。しかし、アレックス・ジョーンズの長編ドキュメンタリー『Police State 4』によるレポートや、アメリカの元知事で元プロレスラーのジェシー・ベンチュラの暴露により、このFEMA計画が単なる”陰謀論”ではなく、具体的な国家プロジェクトであることがはっきりしてきた。
ペンシルベニア州の中部やアパラチア山脈のアランウッドに、FEMAの強制収容所があり、50万坪の施設の中では、既に反抗的な市民の強制収用が始まっており、マインドコントロールを使った再教育も実施させている。まさにアメリカ市民の奴隷・家畜化計画であり、国家に怯えながら暮らす警察国家アメリカの誕生の布石とも思える。
また、アメリカの上院において、国防認可法(the National DefenseAuthorization Act)が可決された。この法案は、テロリストの活動に加わった疑惑のある人物を強制的に収容できるとしており、アメリカ国内に交戦地帯を設けることも可能としている。つまり、戒厳令下におけるFEMAの権限を強くしているわけだ。このFEMAを巡る情報や駆け引きは、今後も監視を続けていきたい。
(山口敏太郎 ミステリーニュースステーション・アトラス編集部)
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