愛知県豊田市の郊外にある田籾町。ここに豊作や仕事にまつわる「鶏」のパワースポットが存在する。
江戸時代の初め頃、加納という者が荒れた山野だった田籾町にやって来た。加納は朝早くから夜遅くまでよく働き、荒地を水田に変えていった。ある日の朝も加納はまだ暗いうちから野に出て田を耕していた。
東の空が明るくなってきた時、突然林の中からけたたましい鶏の鳴き声がした。
毎日夜が明ける頃、時を告げるように鶏の鳴き声がするため、不思議に思った加納が鳴き声のする林の中へ入ってみると、木の下に雄鶏のような形をした大きな石をみつけた。翌朝、加納と話を聞いた人々が囃しの石を見に行くと、やはり石から鶏の声がする。
この噂は村中に広まり、村人たちは鳴き声を聞くために朝早く起きるようになった。そして人々はそのまま田や畑で働くようになり、農作物の収穫は上がり、村は裕福になったという。
現在も田籾町鶏石には地名の由来を書いた石碑が建っている。折しも今年は酉年、ここで祈れば豊作や、仕事のスキルアップが望めるかもしれない!?
(田中尚 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)