12月8日にテレビ東京で放送された『ポケットモンスター サン&ムーン』にて番組史上はじめてと思われる「おう吐物描写」が登場したと話題になっている。
『ポケモン』といえば19時というゴールデンタイムで放送していた関係で過度な下ネタはこれまで放送されることはなかったが、なぜか今季から解禁となったようで主人公のサトシが相棒のピカチュウに対して豪快なゲロを噴射した。
もっとも、サトシのゲロはアニメのお約束通り「キラキラ光るゲロ」で描写され事なきを得たが、新シリーズになってからマスコットであるはずのピカチュウの扱いも含めてかなり挑発的な作風になってるといえる。
さて、サトシの噴出した「光るゲロ」であるが、最近の子供向けアニメでは下ネタの描写に自主規制がかかりやすくゲロが登場しても、あえて光らすか(アニメであっても)モザイク処理を施されるようになっている。
この光るゲロ描写は『あしたのジョー2』(1981年)がオリジナルといわれている。
ジョーが試合中にライバルの力石と戦いを思い出しリングの上で嘔吐する場面があるのだが、ジョーがゲロを吐いたシーンはなぜかキラキラと輝き光を放っていた。
これは監督の出崎統が透過光を多用する演出家であったこと、または原作の同じシーンがゲロを感じさせないほどに綺麗に描写していたからとも言われているが、これらの説も推測の域を出ない。
しかしながら『あしたのジョー2』の「光るゲロ」は当時の視聴者・製作者側に強大なインパクトを与えたのは間違いなく、発表後さまざまなアニメでパロディ化されいつの間にか「アニメのゲロ=光るもの」というお約束になったと伝えられている。
(江戸前ライダー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
あしたのジョー2