山口敏太郎の妖怪博物館の展示で目玉となっているものに複数の妖怪のミイラの存在がある。
中でも鬼のミイラは来館者の注目を集めるものとなっている。
鬼のミイラとして有名なものは宮城県柴田郡村田町の「歴史みらい館」に保管されている巨大な鬼の首と片腕のミイラだろう。
鬼の首のミイラは幅約26センチ、高さ約35センチとかなり大きく、いずれもさる旧家より寄贈された物であるという。
元商家であったこの家の蔵から出てきた物で、江戸時代末期のものとみられているが、なぜこの家にあったのか等の由来は不明とされている。
こちらの鬼の首は現在も博物館の中で、ガラスのはめられた専用の木箱の中に展示されている。
特に鬼の首については人間の倍以上の大きさがあるため、迫力はかなりのものとなっている。
ちなみにこの地は鬼退治で知られる渡辺綱の地元とされており、村田町姥ヶ懐地区に切り落とした茨木童子の腕を綱が持ち帰ったところ、鬼が親類の女性に化けて取り返しに来たという伝説が残っている。渡辺綱の墓や子孫の家系も現存しており、伝説にまつわる風習も近年まで存在していたとされている。
「歴史みらい館」の近くにある施設「民話の里」には、石に鬼の手形がついた「鬼の手掛け石」という史跡も存在している。
まさしく、伝説が今も生きている地であると言えるのだ。
(監修:山口敏太郎 / 加藤文規 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
※画像は動画のキャプチャ
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