本アトラスにて、以前「350年前の絵画に描かれていた人物が、スマートフォンを持っていた!?」という記事を紹介した。
1670年にオランダの画家ピーテル・デ・ホーホの描いた「使者」という絵画の中に登場する男性が、現在のスマートフォンに酷似した物体を手にしていたため注目を集めたものなのだが、こちらは絵のタイトルの通り、手紙だったのではないかとされている。
一方で、もっと変わった近代的な意匠のものや、UFOにしか思えない物体が描かれていた!?とされる絵画もある。
1595年、ボナベントウラ・サリンベーニの手によって描かれた、イタリアはモルタルチノの聖ペトロ教会に存在している「三位一体」には、父なる神とイエス・キリストの間に「2本のアンテナが付いた青い球体」が描かれている。これがどう見ても、旧ソ連が打ち上げた人工衛星スプートニクに酷似していると言われているのだ。
他にもUFOと思しき物体が描かれているとされる宗教画や祭壇画は多い。
有名な物としては、例えばルネサンスの画家フィリッポ・リッピによってフィレンツェのヴェッキオ宮殿に描かれた「聖母子と洗礼者ヨハネ」には、マリアの背後に「光を放つ青い楕円形の物体」が描かれている。
また、1486年にルネサンスの画家カルロ・クリヴェリによって描かれた「受胎告知」では、聖母マリアに天から光が差しているのだが、これが「空に浮かんだUFOからビームが出ている」ようにしか見えないのだ。
果たして、これらは何を意味しているのだろうか。処女懐胎で生まれたというイエス・キリストは、宇宙人の子供だったとでも言うのだろうか?
だが、厳密にはこれらの絵はあくまで宗教的な意味合いが強いものであり、天からの教えを意味する物として、雲や太陽の暈をモデルに象徴的に描いた物ではないかとする説が強い。
むしろ、中世までは素直に象徴として受け入れられてきたものが、近現代になって空飛ぶ円盤やUFOが目撃されたり、ロケットやスペースシャトルが存在するようになって曲解されてしまっただけであると言えるかも知れない。
(飯山俊樹 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)