4月14日に熊本市で発生した「平成28年熊本地震」について、ある映画が注目されている。
それは『空の大怪獣ラドン』(1956年)である。『ゴジラ』などを制作した東宝の特撮映画の一本で、空を飛ぶ翼竜型の怪獣ラドンが日本を襲うというストーリーだ。
この『ラドン』が今回の熊本地震および先日の日本列島を襲った強風と内容の一部がシンクロしているのでは? と一部で話題になっている。
まずラドンが現れた舞台は、九州で主に福岡市内を暴れまわっている。本編ではカットされているが、ラドンが熊本城を襲い、熊本城が崩壊するシーンが撮影されており、当時の宣材写真にはラドンと炎を吹き上げる熊本城の写真が残されている。
さらにラドンが飛行すると強風が吹き荒れ、家や建物が無残にも吹き飛ばされる様子が丁寧に描かれてる。これはラドンが九州に現れてからしばらくたってのことで、今回の日本列島の強風とも合致している。
また、ラドンが誕生および死亡する場所は阿蘇山であり炎を吹き上がる阿蘇山も描かれている。
まとめると以下3点が『ラドン』の共通点である。
・熊本城の崩落
・吹き荒れる強風
・阿蘇山の不穏な動き
今年は『ラドン』の公開から丸60年となる記念イヤーであり、日本国内で『ゴジラ』もリメイクされるなど、再び『ラドン』が注目を浴びる年だった。
現実の震災と空想の怪獣映画は、やはり違うもののシンクロ率は非常に高く非常に興味深い都市伝説と言える。
文:大森エビフライ