宮城県大崎氏古川小野には、休園中の遊園地「化女沼レジャーランド」が存在している。
休園中となっているが、営業を停止して久しいためか、観覧車やメリーゴーランドなどの遊具はすっかり錆び付き、遊園地の廃墟と化してしまっている。しかし、その寂寥たる光景が、何とも言えない哀愁に満ちた雰囲気を醸し出しているため、今や廃墟の聖地として親しまれているのである。
尤も、廃墟とは言え持ち主も存在する土地である。11月19日、年内の土地及び施設の売却を目指して購入者のための見学会が行われた。なお、売却が決定した9月から既に十数件の問い合わせが来ており、先日の見学会も盛況の内に終了した模様。私有地でもあるため、今後はパトカーなどによる警察の巡回を強化したり、警備会社も侵入者に対して通報などの措置を行う方向になっていくとされている。
さて、廃墟と言えばその物々しい光景のためか、「幽霊が出る」と考えられがちだ。実際、廃墟や無人の廃屋が心霊スポットになっていたり、肝試しと称して出かけたことのある人も多いのではないだろうか。だが、その大半はあくまで場所の雰囲気につられて人が連想してしまっただけの場合が多いという。
化女沼レジャーランドも、つい先日までそのような心霊スポットと噂されてしまい、某TV局がタレントらと共に無断で入り込んで仕込みありの心霊ロケが行われるに至ったという経緯が存在している。
廃墟だからと言って、好き勝手しても良いという訳ではない。実際に持ち主がいるケースは多いし、そこで根も葉もない噂を吹聴してしまうような事があれば風評被害にも繋がりかねない。
誰もいない廃墟や心霊スポットと思って軽い気持ちで訪れてはならない。やはり事前調査や許可、最低限のマナーは必要不可欠なのである。
(田中尚 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)