2009年に完結した映画「釣りバカ日誌」シリーズ。「浜ちゃん」こと西田敏行のコメディリリーフも忘れがたいが、西田とともに長年、釣りバカ日誌を支えてきたもうひとり の主役「スーさん」こと三國連太郎の名演も忘れがたい。
ちょっと不器用だが、紳士的で真面目なスーさんを演じた三国連太郎のキャラクターは20年以上に渡り愛され続けた。
しかし、若い人はしらないかもしれないが、実は三國連太郎はかつて「日本最強の奇人・怪優」と呼ばれ役者たちから恐れられていた存在であった。
三國連太郎伝説として今も語り継がれているのが、いわゆる「ベッドシーン」のヤバさ。前貼りをいつの間にか取り外し、生挿入を試みるという大胆過ぎる性格は数々の女優から警戒されていたという。
また揉め事のシーンでは男優、女優に関係なくガチで平手打ちやパンチを繰り出したという・・・あの紳士的なスーさんからはとても想像できないが・・・。
また、若いころは老人役になりきるため、健常な歯を10本抜いて撮影に挑んだりもした。そう三國連 太郎は「馬鹿」が付くほどの「役者バカ」なのだ。
女性関係も華やかで過去に4度の結婚を経験。ロマンスが噂された女優のなかには「釣りバカ」で浜ちゃんの奥さんを演じた石田えりもいた(!)という。
ちなみに結婚した女性のうち、3人目の妻との間に生まれたのが佐藤浩市である。
三國連太郎と佐藤浩市は親子でありながら互いを「三國さん」「佐藤くん」と他人のように呼ぶよう徹底していた。
そんなストイックな破天荒な人物がよく「スーさん」を20年以上演じられたとは思うが、この柔軟性こそが「役者バカ」三國連太郎の凄さなのだろう。
(文:ミッチェル横山 ミステリーニュースステーション・ATLAS編集部)