人間国宝・歌舞伎役者の中村吉右衛門が主演するテレビ時代劇『鬼平犯科帳』が今年12月2日および3日に放送される前後編2本で完結することになった。
制作話数はちょうど150本。足掛け28年の長寿シリーズだった。
かつて、テレビ時代劇は『水戸黄門』『暴れん坊将軍』とった長寿番組が相次いで終了するなど斜陽を迎えていたが2010年以降、『必殺シリーズ』の年一スペシャル化、市川海老蔵主演の『石川五右衛門』が連続ドラマ化されるなど盛り上がりを見せていた。
最終回を迎える『鬼平犯科帳』のタイトルは最終回ということで『鬼平犯科帳 THE FINAL』となる。
しかし、一部のファンからは「最終回のタイトルが時代劇らしくない」「英語はさすがにないのではないか」と話題になっている。
確かに江戸時代には横文字はないため『THE FINAL』という副題に違和感を覚える人は多いと思われる。
ただ、時代劇は決して横文字禁止ではなくこれまでの『鬼平』特番の正式タイトルは『鬼平犯科帳スペシャル』であり横文字は長年に渡り使っていた。
また、平成時代に作られた時代劇『三匹が斬る!』には『ニュー・三匹が斬る!』があるほか、『必殺』も『必殺仕事人III(スリー)』という横文字を使ったタイトルが作られている(もっとも『三匹』も『必殺』も通常の時代劇ではないが)。
カタカナの『鬼平犯科帳 ザ・ファイナル』ならば違和感を感じ人は少ないと思われるが、このあたりの大らかさも含めて「時代劇の良さ」ということか。
(文:ミドルサイズパンダ ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
鬼平犯科帳