【妖怪ウォッチ研究序説】恐ろしい一面と優しい一面を兼ね備える「あかべえあおべえ」と「輪入道」





※本コラムはゲーム作品「妖怪ウォッチ1~3」をアカデミックに解析し元ネタの特定ほか妖怪伝承について解説していくコーナーです。

妖怪ウォッチ1、2の両方に登場し、山にある廃トンネルの奥に隠れているボス妖怪が「あおべえあかべえ」だ。

周囲に5つの火の玉がついた車輪の中央に、はげ頭の大きな青いおじさんの顔がついている。こちらが「あおべえ」で「いつもにこにこおひとよし」なのだそうだ。

確かにあおべえはずっと笑顔を浮かべているが、こちらが攻撃を重ねていくと様子が変わる。顔と周囲に浮かぶ火の玉の色が赤く変わり、顔も上下がくるっと反転して怒り顔の「あかべえ」になって猛攻を仕掛けてくるのだ。




このあおべえあかべえには原型になったと考えられる妖怪が存在する。

昔、京都に出現したという輪入道だ。江戸時代の絵師・鳥山石燕の「今昔画図続百鬼」には炎に包まれた巨大な車輪の中央に、はげ頭でひげを生やした恐ろしい顔が付いているという姿で描かれている。

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この輪入道は炎をあげながら夜の東洞院通りなどを走り回り、姿を見たものは魂を抜かれるなどして殺されると言われていた。しかし、「此所勝母里」と書かれてあるお札を戸口に貼っておけば輪入道から逃れられるとされていた。

あおべえあかべえのモデルにはもう一つ、江戸時代にだまし絵の一つとして流行し、人々を楽しませた「上下絵」がある。

上下絵は読んで字のごとく、上から見ても下から見ても人の顔になっているというもので、英雄と悪人が入れ替わるものや、全く違う表情になるものなど、様々なものが存在している。

(黒松三太夫  ミステリーニュースステーションATLAS編集部 寄稿・ミステリーニュースステーションATLAS)

 

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