沖縄県を代表する妖怪である、古いガジュマルの木に住むというキジムナー。ガジュマルの木の妖精とも言われる。
主にガジュマルの木に棲んでいるが、アカギやフクギなど、種類は問わず大きな樹木には必ずキジムナーが棲んでいるとの話も伝わっている。
姿は本州の河童に似ており、両者の関連が昔からされていた。しかしながら、人によっては、猿に似て、全身赤い毛で覆われているという目撃談もある。
なお、この妖怪は魚の目玉が好きでそれをあげる約束をすると、漁なども手伝ってくれたらしい。また一説によると怪火を操るとも言われている。
反対にキジムナーはタコとおならを嫌うため、関係を絶ちたい時はキジムナーの棲む木の下でおならをするか、タコを渡す、キジムナーの棲む木に釘を打って傷つけるといいといわれている。
しかし、攻撃するとキジムナーも怒るため、必ず手痛い仕返しをされることが多いらしい。
沖縄県でも地方によって名前が違い、セーマ、ブナガヤなどとも呼ばれている。
この妖怪は単純に出現するのだけではなく、時々、人の憑依するような事もあるという。
またこの妖怪は過去の遺産ではなく、現代でも多くの目撃談がいる妖怪である。
実話であるが、ATLAS編集の友人で沖縄出身のHくんの母親はキジムナーにオンブされた経験があるらしい。
隣町の買い物に行った帰り、古いガジュマルの木の側を通りかかったところ、突然上から毛むくじゃらの猿のような生き物が背中に乗ってきた。
彼女があわてて、振り落とすと、それは小さな生き物で、老人のような顔をしていた。
彼女は噂に聞いていたので、すぐにその生き物がキジムナーだとわかった。
家に逃げ帰り事情を話すと、Hくんの父親は釘と金槌をもち、急いでそのガジュマルの木に釘を刺した。なぜなら釘を刺すと、キジムナーは地上に降りてくることができないからである。
キジムナーは実在するのだ!
(ミステリーニュースステーション・アトラス編集部)