エーエム・ピーエム(am/pm:通称エーピー)は、かつて日本に存在していたアメリカを発祥とするコンビニエンスストアである。名称は、午前も午後も開いているという意味に由来する。
1978年、アメリカにおいてガソリンスタンド併設のコンビニとして登場、その後各地へと展開されていき、1989年には日吉店をはじめとして日本国内でも展開していった。
それなりの店舗数はあったが、その後ファミリーマートへ吸収合併される形で看板が順次変えられていき、2011年12月10日でエーエム・ピーエムの全店舗は消滅。一方のアメリカでは現在も店舗が存在している。
日本国内では、主に首都圏で展開をしていたコンビニであり、他のコンビニには無かったサービスがいくつもあった。
主な特徴としては、1996年に東京都千代田区麹町に無人コンビニ「オートマチック・スーパー・デリス」の出店、コンビニ商品を自宅・オフィスへ1時間ほどで届ける「デリス便」の実施など、店舗によるもののやはり都市部という立地を活用したものが目立っていた。
また、目玉として冷凍弁当「とれたてキッチン」があった。そこでam/pmは、風潮として根強かった「コンビニ弁当は体に悪い」というイメージに対抗するべく、「合成保存料ゼロ」「添加物ゼロ」を強くPRしており、その中で解凍して食べるという弁当(スパゲティやカレーなどがあった)は非常に人気が高く、コンビニの価値観に新たな風を吹き込んだと言われている。
一部では、ロストテクノロジーなどとも呼ばれたam/pmの冷凍弁当であるが、その分販売側のデメリットが多かったことも事実だ。専用冷凍庫への保管はもちろん、提供は必ず加熱してからでなければならないなど、通常の冷食と比べてあまりにも制約が多かった。
その後、多種多様な冷凍食品のバリエーションが他のコンビニでも販売されるに至ったことで、この珍しい販売方式が逆に足を引っ張る形になってしまう形となった。これがam/pmの不採算につながっていった要因の一つだったとも考えられている。
さて、先にも述べた通り、am/pmは閉店もしくはファミリーマートに代わることで終焉を迎えたが、実はファミリーマートよりも前に買収が予定されており、そこで一悶着が発生していたようである。
当初、買収はローソンとの間で予定されているものであった。株式会社エーエム・ピーエム・ジャパンとローソンとで、買収後に看板をローソンへ変更するという方針で合意がなされていた。
ところが、ここでam/pmの商標権を所持しているアメリカのエーエム・ピーエム・インターナショナル社が看板の変更に反対し、はじめは数百店舗の看板維持を条件に挙げてローソン側もその妖精を受けて見返りとして買収金額の引き下げを申し入れるなどしたものの、結果として両者は破談、買収は白紙となってしまった。
この当時の買収交渉はかなり長期に渡っており、その間にも他の大手コンビニがam/pmの看板替えを促していたという。
セブンイレブンもその中の一社であったようだが、それまでセブンイレブンは他のコンビニを一度も買収したことがなかったということから、早々に交渉は立ち消えとなったそうだ。
【参考記事・文献】
・https://ameblo.jp/sound-logo/entry-12829256141.html
・https://tenink.net/ampm
・https://toyokeizai.net/articles/-/10363
・https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/41c080fdab7ec41b180b332c85912eac3db23e15
・https://dic.nicovideo.jp/a/am%2Fpm
【アトラスニュース関連記事】
「ローソン」都市伝説 ホットスナック『からあげクン』は〇〇ではなかった!?
救急隊員はコンビニを使ってはいけない!?過剰なクレーマーに各自治体反論
【文 黒蠍けいすけ】
Photo credit: Thomas Hawk on VisualHunt
「横浜流星」と「横浜ベイスターズ」の関係
「うたのお姉さん」アノにおいが大好きで・・・
相席スタート山添、いまだに相方に金の無心
飛行中も機内でトレーニング!プロレスラー「小橋建太」
不思議な国のアリス「ルイス・キャロル」、ロリコンではなかった!