『ワイルド7』漫画家・望月三起也氏 最後まで「7」という数字に縁があった?

2016年4月3日、漫画家の望月三起也氏が肺腺がんのため亡くなった。77歳だった。

代表作の『ワイルド7』は、1969年より『週刊少年キング』で連載。1979年まで足掛け10年に渡り長期連載された。コミックスは48巻まで発売され1979年当時は同一タイトル最巻数の記録を記録した。

望月氏のとことんこだわり抜いたアングルやアクション描写、バイクや銃などの機密さ、時折挿入されるマニアックな小ネタ(主にギャグ描写)は、当時の漫画少年たちの心を魅了し、続編が定期的に執筆されるなど時代を超えて愛された。

ストーリーは大胆かつダイナミック。先週まであった伏線が今週になると綺麗さっぱり無くっていたり、登場人物の顔が突然変わったり、あまつさえ登場人物の名前すら変わっていたこともしばしば。

しかし、これは望月氏の類まれなるサービス精神によるもので「週刊漫画はその場のノリが一番大切」というポリシーのもと描かれたものである(本人曰く「つい忘れてしまう」と言っていたが本当は照れ隠しだったとも言われている)。そのサービス精神は後の『キン肉マン』や『魁!男塾』といったいわゆる「伏線全無視系」漫画家へと脈々と引き継がれているほか、香港映画やハリウッド映画にも影響を与えたとされている。

晩年は、インターネットのファンサイトのコメントやイベントなどにも積極的に出演し、ファンとの交流を行っていただけに突然の訃報を悲しむ声も多い。

そんな訃報のなか、ファンの指摘によると望月三起也氏の最後と『ワイルド7』には不思議なシンクロがあったという。望月氏の享年は「77歳」。4月3日という命日は足すと「7」になるなど見事に「7」で締められていたのだ。

タイトルが『ワイルド7』であるにも関わらず、メンバーは途中で6人で固定されるなど実はあまり「7」という数字に縁のなかったワイルド7であるが、最後の最後で作者自らが7という数字を導き出したと言えないだろうか。

また、(ファンゆえに)やや不謹慎を承知を書かせていただくが、『ワイルド7』の一篇『バイク騎士事件』のなかでメンバーのひとりが「7という数字に気をつけろ!」と仲間に伝えるシーンがある。

何か重要な伏線かと思いきや、結局『バイク騎士事件』内では何の回収もされず、謎のままで終わっている。

今、思うと『7という数字に気をつけろ!』は数十年後に訪れる作者・望月三起也の享年と命日を予言していたのではないかとつい思ってしまう。

日本アクション漫画の一ジャンルを作り上げた望月三起也氏。残された作品とちょっとお茶目な伏線は永遠に語り継がれることだろう。

文:穂積昭雪(文化ライター)





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