「鬼は外」とは言わない!?地域で変わる節分のかけ声

昨日の2月3日は節分だった。各地の寺や神社で魔を祓う豆まきの行事が行われ、また自宅で豆まきをした人も多いのではないだろうか。

さて、節分と言えば「鬼は外、福は内」のかけ声だが、地域によってはこのかけ声が違う所も存在している。




埼玉県比企郡嵐山町の鬼鎮神社では、「福は内、鬼は内、悪魔外」というかけ声になっている。鬼鎮神社は鎌倉時代の創建で、この地を治めていた畠山重忠が自身の城の鬼門に当たる方角に鬼門鎮めとして建てられたものである。また、嵐山町には人間の若者に化けて鍛冶の修行にきた鬼の話が残っており、一晩で百本の刀を打つという約束を果たせなかった鬼は朝になると死んでしまった。この鬼の亡骸は丁重に祀られ、鬼鎮様という宮が建てられたという。これらの言い伝えから、鬼鎮神社のかけ声は「福は内、鬼は内、悪魔外」となったようだ。

また、寺や神社のご本尊や神様に由来するものもある。

奈良県の元興寺は「福は内、鬼は内」とかけ声を上げる。元興寺は鬼退治の伝説でも知られる寺であり、飛鳥時代に寺の鐘楼に出る鬼を怪力で知られた寺の童子が退治したと言われている。現在の元興寺ではこの鬼も元興神として祀られる対象になっており、悪いものを退治してくれる存在であるとされている。そのため、「福は内、鬼は内」というかけ声をあげるのだ。

他にも、東京都台東区の真源寺では「福は内、悪魔外」として鬼の名前を出さない。この寺には鬼子母神が祀られており、鬼子母神は元々人の子をさらって食べる女性の鬼であった。しかし、お釈迦様に説かれて改心し、それ以降は母子を守る仏となったという経緯がある。そのため、この寺では「鬼は外」と言わないのだ。




また、神奈川県川崎市の千蔵寺では「福は外、鬼は内」と普通とは逆のかけ声をかける。この寺では厄神鬼王という鬼神が祀られており、堂内に鬼を導き入れて改心させてくれるという。そのため、鬼を寺に入れ、福を更に広げる意味合いのかけ声をかけるのだ。

このように、地域の伝説によって節分のかけ声は違ってくる。あなたの地元にはどのような伝説が残っているだろうか。

(田中尚 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)



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