実写『忍者ハットリくん』杉良太郎が出演!?有名都市伝説はなぜ生まれた?

昭和のテレビ番組の有名な都市伝説に実写ドラマ版の『忍者ハットリくん』(1966年~1968年)に時代劇スターの杉良太郎がレギュラー出演していた、という都市伝説がある。

『忍者ハットリくん』といえばシンエイ動画が80年代に作ったテレビアニメ版が有名ではあるが、実写ドラマ版のほうがアニメ版より先に製作されており、50歳以上のハットリくんファンが真っ先にイメージするのは実写ドラマ版のほうだという。




ハットリくんの無表情ぶりはマスクで表現され、声はどう聞いてもおっさんのため、今見ると違和感こそ強いが当時の子供たちには大人気の作品だったという。一方、杉良太郎といえば、『水戸黄門』の初代助さん役をはじめとして数々の時代劇で主役を演じる時代劇スターのひとりである。

その都市伝説によると杉良太郎は若い下積み時代の仕事のひとつとして、ハットリくんのライバルの少年忍者「ケムマキくん」役を好演していたとされる。

しかし、実は上記の噂はまったくのデマで杉良太郎がケムマキくんを演じた事実および、『ハットリくん』に出演していたことすらなく、ケムマキ役は全く別の俳優が演じていたという。

では、いったいなぜこのような噂が流布されるようになったのだろうか?

諸説あるが、噂の発端はテレビ番組『テレビ探偵団』で「実写版ハットリくん」が紹介された際に全国に広まったという。

実写ドラマ版のハットリくんは長年に渡りフィルムが行方不明になっていて、番組スタッフも映像を見ての確認ができず、また偶然『テレビ探偵団』を見たある雑誌編集者が「ケムマキ役は杉良太郎」と勘違いしたことが原因とされる。




もっとも杉良太郎は1944年生まれでハットリくんの放送当時は22歳。いくらなんでも少年忍者役は厳しい年齢だろう。

なお杉良太郎は『ハットリくん』は出演していなかったが、松坂慶子は子役時代に『ハットリくん』に「お姉さん役」としてレギュラー出演していた。なんと『ハットリくん』がテレビデビュー作だったという。

(ミッチェル横山 ミステリーニュースステーション・ATLAS編集部)

画像はDVD『忍者ハットリ君+忍者怪獣ジッポウ VOL.2』パッケージより

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