アメリカには、18世紀頃から目撃され続けている「悪魔」のような未確認生物の伝説がある。
馬ないしはカンガルーのような顔、細い体にコウモリのような翼を生やし奇声を上げて飛び回る怪生物ジャージー・デビルだ。足の先にある蹄が二つに割れている、長く細い尾の先がフォークのように割れているなど、伝説の悪魔のような特徴を備えているため、デビルと呼ばれている。
ジャージー・デビルはニュージャージー州アトランティックシティの北15キロ先にあるパイン荒地に住んでいた極貧家庭の末っ子として生まれたという。しかし難産だったため母親が「産まれてくる子供が悪魔であったらいい」と口走ってしまったところ、飛び出てきたのがジャージー・デビルだったというのだ。この時、ジャージー・デビルは兄弟たちや家族を食い殺したという伝説も残っている。
それからジャージー・デビルは現代に至るまで何度もその姿が確認されているのである。1906年には全米で目撃証言が頻発するという、大規模なジャージー・デビルパニックが起きた事もあった。
そんなジャージー・デビルらしき謎の生物の姿が目撃され、写真に撮られたとしてアメリカで話題になっている。
目撃したのはニュージャージー州在住の一般人である。彼が自宅の裏庭に出たとき、奇妙な生物が敷地を隔てる塀の上によじ登ろうとしていたのを目撃。それが今までに見たこともない生物であったため、あわてて写真を撮ったものだという。
写真には、ピンと立った耳に細く長い尾、長い指のある手足を持つ生物の姿が映っている。全身は黒く、毛はないようだ。この生物はほどなくして、柵を乗り越えて消えてしまったという。
果たして、この生物の正体は何なのか?
一説にはかいせん等の皮膚病で毛がすべて抜け落ちてしまったリスではないかと言われているが、生物の顔が確認できないこと、このワンショットしか存在しないので明確な判断は付きかねるとされている。
アメリカではよくこのような謎の生物の目撃証言が出てくると、チュパカブラではないかと話題になるが、チュパカブラは尻尾がないため、今回はジャージー・デビルではないかと言われたようだ。しかし、ジャージー・デビルは伝説や目撃証言から考えられている大きさは2メートル程度とかなり大きい。今回目撃された生物はかなり小さなものになるのだ。もしこの生物がジャージー・デビルだとするならば、子供だったという事になるのだろうか。
久々に目撃されたジャージー・デビルらしき怪生物の姿に、アメリカのUMA研究家は注目しているという。
(加藤文規 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)