UFOが墜落し、その残骸や宇宙人の死体が見つかり、米軍基地に収容された…と言われているロズウェル事件。多くの人々が今もこの事件の真偽について研究し、議論を戦わせている。
そんなロズウェル事件の翌年、ニューメキシコ州にて同じようなUFOの墜落事件が発生。秘密裏に機体が回収されていた…という事件に関するFBIの機密文書が発見されたという報告があった。
問題の報告書は1950年3月22日、FBI捜査官のガイ・ホッテルという人物によって記されたものとされている。ソレによると、1948年2月13日、ニューメキシコ州アズテックの北東約20キロのハート峡谷に3機の曽田飛ぶ円盤が飛来した後に墜落、現場に急行した軍によって回収されたという。そのUFOは中央が盛り上がった円盤形で直径約15メートル。現場には事故で死亡したらしい人型の遺体が複数確認されたという。いずれも身長約90センチ程度と非常に小柄だったという。
この事件は現場の地名よりアズテック事件と呼ばれている。墜落した地域一帯には政府が設置した強力なレーダーがあり、これが円盤の機器に影響を与えたためコントロール不能となり、円盤が墜落したのではないかという推測がなされている。
だが、アズテック事件を調査していくと、物証が存在せず目撃証言もまちまちであったため、現在では詐欺目的の作り話であったと見られている。
前述の文書は軍事機密でもなんでもなく、単に空軍の調査官から聞いた話をメモしたという程度のものであったようだ。ロズウェル事件が起きた当時、地元では結構な話題になったようで、ロズウェル事件を元にしたUFO墜落の話が多く報告されていたという。その多くは創作だったとみられており、アズテック事件もそんな噂の一つだったのだ。
しかし、こうしてFBIの報告書の中に記録されてしまったため、実際に起こったことだったのではないかと考えられるようになってしまったのだろうとみられている。
アズテック事件とこの報告書は、2011年にアメリカのFBIの情報公開サイトがリニューアルした際、アクセスされやすくなったため注目を集めることになった。だが、FBIは文書は本物であるが、書かれた内容はあくまで当時の噂にすぎないと回答している。
(飯山俊樹 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)