都市伝説

幽霊が残した「片袖」一般公開!8月28日(日)大阪・大念仏寺にて

幽霊は本当にいるのだろうか?この問いに対する一つの答えとも言える、ある物証が大阪府のある寺に残されている。大阪市平野区にある大念仏寺は、平安時代に良忍上人によって開かれた古刹である。大阪府下最大の木造建築物であり、国の登録有形文化財である本堂を持つ、融通念仏宗の総本山だ。




元和三(1617)年、六月三日のこと。巡礼の旅をしていた男が箱根権現参拝を終えて休憩をしていたところ死装束をまとった女の幽霊が現れて、

「自分は、摂津国の住吉宮の神職をしている松太夫という男の妻である。旅の途中にこの谷で命を落とし、今は地獄に落ちて苦しんでいる。摂津国に大念佛寺という寺があるので、そこで極楽往生への供養をしてもらえないか、どうか夫に伝えてほしい」

と語り、証拠として小袖の片袖と香合を手渡して消えたという。




幽霊の言うとおり男は摂津国にて松太夫を見つけ、幽霊になってしまった女の言葉を伝えて証拠の品を渡したという。その後、妻の幽霊は大念仏寺で供養され、無事に極楽往生したといわれている。この幽霊が託した片袖と香合は大念仏寺に奉納され、現在も寺宝の一つとして伝えられており、年に一回だけ一般公開される。

その日は毎年8月の第四日曜日、今年は8月28日となる。この日には寺に併設されている「幽霊博物館」も開館となり、12点の幽霊画掛け軸など貴重な作品を近くで見る事が出来る。

長く語り継がれてきた怪談の歴史に触れてみてはいかがだろうか。

大念仏寺 大阪市平野区平野上町1-7-26 TEL 06-6791-0026

公式サイト:http://www.dainenbutsuji.com/index.html

※写真は公式サイトより