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「生きた化石」シーラカンス、100歳以上生きられる事が判明

「生きている化石」の筆頭と言われる魚、シーラカンス。

シーラカンスは1938年に南アフリカにて生息が確認され、発達した胸びれと背びれに加えて肺も有しているという、魚が両生類へ進化する間の状態の姿を保っている魚。

実に6600万年前の魚類と同じ特徴を有していたため、「生きている化石」と呼ばれている。

なお、シーラカンスは個体数が少ない事、比較的人の目に触れない深海に生息していることなどから、なかなか生体が掴めずにいた。しかし、近年は捕獲数や生体の観測事例が増えた事から、様々な事実が判明している。

そして先日、フランスの研究チームが「シーラカンスは100年以上生きられる」という驚きの事実を発見したようだ。

魚の年齢は耳の中に生じる耳石や、体を覆う鱗に生じる「輪紋」を数えることで計測できるという。研究チームは鱗の輪紋を調査した結果、シーラカンスが非常に長命の魚である事が判明。

基本的に成長が遅く、中年期後半になってから繁殖し、最長で5年間妊娠することができるため、繁殖面ではかなり脆弱であることが解ったという。

魚類で非常に長命なことで有名なのが北大西洋に生息するニシオンデンザメだ。

このサメの平均寿命は約270歳、最高齢で512歳にも及ぶ個体がいる事が判明しているが、その反面成熟した個体になるまでも150年の時間がかかると考えられており、繁殖可能な年齢に至るまでかなりの時間がかかることから、近い将来「子孫を残す事ができずに」絶滅する可能性もあると考えられている。

同じく長寿な魚であるシーラカンスに関しても同様の可能性が出てきているという。

北海漁業研究ユニットのケリグ・マエ博士は「今回の結果は、シーラカンスがその特異な生活史のために、予想以上に脅威にさらされている可能性を示唆しています。結果的に、シーラカンスの生物学と生活史に関するこれらの新しい情報は、この種の保全と管理を行うにあたって不可欠なものです」と述べている。

(山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

Photo credit: Lars Plougmann on Visualhunt