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琥珀の中に閉じ込められていた脊椎動物の頭…極小の恐竜ではなかった!

黄金色に輝く宝石、琥珀。天然の樹脂が化石化したものであり、内部に虫などの生物を有した状態で固まっているものも現存。

虫や小さな生物の場合、琥珀に封入されている方が化石よりも保存された状態で残っているため、研究対象になることもある。また、虫だけでなく小さな鳥がまるごと封入されていたケースも存在している。

なんと、小型の恐竜の頭部が閉じ込められていた琥珀も発見されている。

問題の琥珀はミャンマー産。後頭部から尖った口の先まではわずか1.5センチしかない小鳥のような恐竜だった。この恐竜は獣脚類のうち鳥群の最初期のものに位置づけられ、「オクルデンタビス・カウングラアエ(Oculudentavis khaungraae)」と名付けられた。

始祖鳥などに近い恐竜で、羽毛があったと考えられているが、頭部しかないので飛行能力があったかどうかは定かではない。また非常に大きな目と長い口から、当初は研究者らも鳥かと思ったそうだが、非常に小さな歯が生えそろっていたため恐竜であると判断された。

そして分析の結果、オクルデンタビスは既に成体であり、発達した目を使って昆虫等を捕まえて食べていた肉食の個体だったということが解った。

この琥珀は2016年にミャンマーで鉱山から発見されたものだという。オクルデンタビスが入っていた琥珀はもっと大きく、羽毛が含まれていたのではないかと考えられているが、発見時にはすでに2つのかけらに切断されて研磨されていたため、頭部以外は見つからなかったようだ。

ところが後日、別の古生物学者チームが、新たなオクルデンタビスの化石を発見。こちらは、頭骨以外にも体の一部が残っていたという。

そしてこの化石から、オクルデンタビスが実は鳥類ではなく、トカゲであったことが判明。

現在、オクルデンタビスは有鱗目(ゆうもくるい:爬虫類)として分類されている。

(田中尚 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像 https://x.com/ScienceAlert