これまでATLASでは「イービル・スティック」や放射能汚染の恐れのあるおもちゃ「ギルバートのU-238原子力研究室」など様々な危険おもちゃをおしてきたが、今回は発売中止には至らなかったものの、様々な物議を醸した玩具をご紹介したい。
1912年4月14日、北大西洋上で沈没した豪華客船「タイタニック号」、1997年にはジェームズ・キャメロン監督で映画にもなり世界でも圧倒的な知名度を誇る事件であるが、実は映画版のヒット後、とあるアメリカの玩具メーカーがタイタニック号に関係する実に不謹慎な玩具が売り出されたことがあった。
それはタイタニック号をモチーフにしたビニール製のすべり台で、形は大西洋に沈む寸前のタイタニックを模しており、子供数人が滑るようになっている。
かなり巨大なすべり台なため一般には販売されず、イベントやショッピングモールなどで有料で貸し出されていたようだ。
ところが、やはり実在の事故という事もあり、アメリカでは貸し出された直後からクレームが殺到。
さらに当時は事故の記憶のある犠牲者が2006年まで存命していた(事故当時5歳)こともあり、遺族からのクレームなども凄まじかったようだ。
なお、この「タイタニックすべり台」は2000年代後半には一旦姿を消すことになるが、事故から100年が経過した2012年前後から再びレンタルがスタートし、少なくとも2016年までには多くのイベント会場に貸し出されていたという。
また、このタイタニックすべり台は日本でも輸入され、とある企業が「タイタニックスライダー」の名前で貸し出していた過去がある。
(文:江戸前ライダー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
Photo credit: uphillblok on Visualhunt