テキサス在住のれいちぇるです。さて今日は前回同様日本での経験を投稿しようと思います。
日本と言っても、日本のアメリカ在日米軍基地での経験です。基地の性質上、戦争とその遺体収容や多くの遺体が埋まっていたなど、歴史に絡んだ怪談話が基地にはたくさんありました。
その中で噂として名前を聞いたのが、居住区のとあるアパートと独身寮でした。
実際に、私が基地内で初めて幽霊らしきものを目撃したのも独身寮で、日没後に独身寮の非常階段から人が見ているのでなんだろうと思い近づくと誰もいなかったことがあります。心霊的に怖いと思う以上に独身寮に近づいてお咎めを受けたら嫌だと思い、それ以降近づかないことにしました。
それ以外、機密漏洩防止策の施されている建物やカミサリーのバックヤードなど窓のない環境といじめが結びついておきた自殺事件から派生した怪談も基地内にありました。
実際、私が働いていた建物も窓がなく、上官と下士官のいざこざの後に上官が弱みを報告され除隊になり自殺したという話がありました。そのためか、新人はお局の一人であるAさんから洗礼の如く心霊現象に気をつけるように言われます。ちなみにそのAさん、霊感が少しあるそうで実生活でどれだけ悪霊に苦労しているか等、とくとくと話してくれました。
ところで窓のない環境下にいるとなぜか皆悪口や噂話ばかりをするようになり精神衛生上、良くない状況が起こりがちでした。お局のAさんもAさんに対抗するBさんも、全員のボスになろうとするCさんも基本的に悪口で自分の派閥に新人を引き入れようとします。その状況を私は「これでは自殺で出ると言われている幽霊より人が怖い」だ、と思いながら日々仕事をしました。
そんなある日、私が業務を行っているとアメリカ人の軍人が入室してそのまま奥のロッカールームに入って行くのが横目に見えました。
軍人が探し物に来たのかと思い、ほっておきましたが、一向に出ていく気配がありません。おかしいなと思いロッカールームに様子を見にいくと誰もいませんでした。
このことを同僚に聞いてみると、その場にいなかったAさんも同じことを言っていたと話してくれました。あの幽霊があまり害のある幽霊にも思えず、またむやみやたらにAさんの悪霊リストに入るのも嫌だなと思い、この話をAさんにすることはありませんでした。それと同時に悪口が蔓延るところに幽霊って来るなあと妙に納得しました。
その後私は同じ幽霊をみることはなく、Aさんをはじめとしたお局抗争から距離を置きつつ、新たな目標を見つけたのでその職場を去りました。その職場での心霊体験は、空気の入れ替え、太陽光、明るく朗らかに無駄に恐怖を煽らないことが楽しく人生を過ごす秘訣だと学んだ気がします。
(アトラスラジオ・リスナー投稿 テキサスのレイチェルさん ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
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