「AKB48」にまつわる呪いとは？幻となった”49人目”の都市伝説など

AKB48は、2005年12月8日に秋元康プロデュースのもと結成された女性アイドルグループ。「会いに行けるアイドル」をコンセプトとし、東京秋葉原を拠点として多数の公演やメディア展開を通して活躍している。

正規のメンバーと非正規の「研究生」と呼ばれるメンバーが所属しており、研究生は前座やバックダンサーとして出演している(2023年まではチーム制で構成されていた)。追加メンバーとしてのオーディションも度々なされており、最新では第20期生オーディションも行なわれていた。

その合格倍率については、現在応募人数が公開されていないため不明だが、少なくともオープニングメンバー(第1期生)オーディションから第3期追加メンバーオーディションまでの間に、倍率がおよそ400倍から700倍超と跳ね上がっており、また応募者人数についても8000人から13000人に増えたことに加え、合格者人数も1桁に狭められていることから、驚異的な倍率になっていることは充分に想像できる。

2016年には、あるバラエティ番組にてAK48のメンバーの多くに「KY線」「よちよち幼児線」「不思議ちゃん線」といった3つの特徴的な手相が見られるという解説が占い芸人島田秀平によりなされ、「AKB相」「AKB3線」と称された。本来は、AK48のメンバーによく見られる特徴的な手相ということでの紹介であったが、現在では「AK48になれる手相」といったフレーズで紹介されているケースもあるようだ。
そんな、AK48には少々ゾッとするいくつかの都市伝説も巷で囁かれている。

中でも呪いやジンクスにまつわるものがあり、例えば「彩の呪い」と呼ばれるものがある。これは、名前の中に「彩」の字がついているメンバーが不幸に見舞われるというジンクスで、列挙をすると、上村彩子：体調不良で脱退(2006)、高野彩菜：チームKより卒業(2007)、梅田彩佳：足の疲労骨折により長期休演(2006-2008)、菊池彩香：男性との交際を思わせるプリクラの流出により解雇(2008)、石井彩夏：セレクション審査に不合格のため活動終了(2009)、伊藤彩夏：活動辞退(2010)などが上げられている。

さらにこの「彩の呪い」は、AKBグループにある他のグループにも派生していると言われ、NMB48の山内彩花：体調不良により活動辞退(2010)、山本彩：声帯手術(2015)などもあった。しかしながら、林彩乃：学業専念のため活動辞退(2009)というように必ずしも不幸とは言えないものもある上、そもそも「彩」の字の入る女性名は非常に多く、現在の正規メンバーにも村山彩希、髙橋彩音、長友彩海と3人いるため、全くの偶然と見ることもできるだろう。

「彩の呪い」のほかにも呪いと称されたものがある。シングルの選抜メンバーをファン投票で決定するという選抜総選挙というイベントが2018年まで行なわれていたが、その26位となった人物に不幸が起こるという「総選挙26位の呪い」だ。

2012年には、1月に平嶋夏海が男性と撮ったプライベート写真が流出、11月に増田有華がISSAとのデートが週刊文春で報じられたことで両者ともに活動辞退となり、それぞれ2011年、2012年の総選挙での順位が26位であった。

2014年には、高城亜樹のTwitterアカウントにてプロ野球選手らと会食した旨の内容がツイートされたことで合コン疑惑があり、アカウント乗っ取りとして捜査依頼がなされるという出来事が起こっていたが、彼女もその年の総選挙で26位となっていた。ただ、事例としてはこの3人に留まっており、先の彩の呪いに比べるとそれほどに強力な呪いであるとは必ずしも言えないだろう。

なお、こうしたメンバーの変遷が激しいグループであることも相まって、とあるホラーめいた噂も囁かれていたことがある。それは、AKB48のメンバー48人が揃ったときに謎の49人目が現れるといったものである。その49人目とは、オーディションで最終選考まで残ったものの、交通事故によって亡くなってしまった女の子であると、都市伝説で広まったものとなっている。

実際、初期のAKB48は48人という枠を設けており、追加オーディションやセクション審査によるリストラなどによってメンバー調整が図られていた。しかし、2011年に結成されたチーム4時点で48人を既に超えており、2013年には全メンバー88人となり「世界一人数の多いポップグループ」としてギネス記録にも認定された。2024年10月現在でのメンバー数は合計42人となっているため、49人目の都市伝説はそれ自体がもはや幻となったと言っても良いだろう。