スキューバダイビングの際に撮影された映像がある。カメラにはよく成長した茂みを思わせる海草の株が波に揺られている様子が捉えられている。カメラを構えたまま、ダイバーが海草に近寄っていくと、突然ぎょろりとした目のついた灰色の軟体生物が姿を現す。
一瞬ぎょっとするが生物は体や触手を広げ、墨を吹きかけて泳ぎ去ってしまう。どうやら生物の正体はタコ。
だが少し思い出してみてほしい。タコは軟体で狭い岩と岩の隙間等に潜り込むこともできるが、今回の動画ではいきなり画面を覆うような形で出現している。いったいどこに隠れていたのだろうか・・・
その様子は動画の再生スピードを落とし、逆回しにすることで明らかになる。よく見るとタコは海草の株にしがみつき、なるだけ体を縮めていただけでなく、体色を海草そっくりに変化させた上に微妙なまだら模様をつくり、見事に細かく枝分かれした海草に擬態してみせたのである。
このあまりの変身能力の高さに、動画を見た人からは「ここまで見事な事例は見たことがない」「まるでエイリアンのようだ」とのコメントが寄せられていた。
ちなみにこの動画の初出は2006年頃とみられている。久々に海外のネットで話題になり、再注目されたものだ。
関連動画
Mimic octopus
(加藤史規 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)
画像&動画 bataque / YouTube