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真田広之プロデュース、ハリウッド製王道時代劇『SHOGUN』海外大ヒットの裏側

9月17日放送の『めざましテレビ』(フジテレビ 月~金曜日5時25分)は、第76回エミー賞で作品賞を初め、史上最多の計18冠を達成した『SHOGUN将軍』のニュースを特集。

物語は戦国時代の日本を舞台に、将軍の座を狙うスリリングな展開で壮大なスケールで描かれている。アメリカの辛口批評サイト「Rotten Tomatoes」でもプロの批評家からの支持が現在も高い。

今回主演男優賞に輝いた真田広之が演じたのは、徳川家康をモデルにした天下統一を目指す武将。真田は「今回は俳優としてだけではなく、初めてプロデューサーを兼ねた。これをやるのであれば全ての日本人の役は日本人にしてほしい」と語る。

ハリウッド作品ながら、ミステリアスな通訳を演じたアンナ・サワイや日本人の顔ぶれがズラリ。

「ハリウッドで本物の日本の時代劇をつくりたい。これを世界に届けるには王道をいかなければならない。先ずは脚本作り。『これは言わないよね、言うならこういう言い方だよね』と、それをライターがまた書き直したものを翻訳者に送って、時代劇の経験豊富な(日本人)ライターが時代に沿ったものにしていく。それを歴史の専門家の先生にまた見てもらって、何往復もした」と熱く語る真田。

さらに俳優陣の動きも細かくチェック。「出来る限り良いものを作るぞと言うチームワークに支えられながら夢の様な日々でした」と回想した。

他にも伝統的な所作を再現すべく日本人の時代劇専門のスタッフを呼び寄せ、馬術や弓指導もして本物の時代劇を追求。そして、その中でも一番大きかったのは言語。

これまでのハリウッド製の時代劇の台詞は英語。『47RONIN』では真田演じる大石内蔵助も台詞は英語だった。これについて、真田は「日本人が観ておかしいものになると折角この21世紀に(作品を)つくるのにステップバックすることになるのはイヤだ」と言う。




その思いが叶ってSHOGUN将軍では台詞の約7割が異例の日本語。その為、英語の字幕だ。

またハリウッドのVFX技術を使い映像を更なる高みに導いた。兵士が沢山いるシーンなどはCGを駆使し、実際はあまり人が居なかったそうだ。更に真田は「丸ごと漁村を造ってしまったスケール感や細かい感情のやりとりの機微とか、そういったものの融合と言うのが今回非常に大事なテーマだった」と語る。

純度100%に近いホンモノが世界中の人々に刺さり『SHOGUN将軍』はアメリカエンタメ界に新時代を切り開く歴史的な大将軍になったと分析されていた。

(辻伊織 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

画像『SHOGUN 将軍 Blu-ray 完全版 全10話 2枚組BOX 真田広之