北海道七飯町の山林で行方不明だった田野岡大和くんが入院先の病院から無事に退院した。今後は休学していた小学校への通学に向けて、学校と両親で調整しているという。
今回の事件で注目されているポイントは、6日間に渡り少年が自衛隊の演習場でたったひとりで過ごしていた点にあり、海外でも「奇跡の少年」と報道された。
しかし、昭和時代には大和くんほどではないにせよ行方不明の少年がひょっこりと現れ騒動になったことがある。
毎日新聞1975年8月7日の朝刊には以下のような事件が報道されている。
「8月6日夜、東北本線福島駅のホームをうろついていた幼児二人を保護。家族から捜索願いがでていた東京都北区の喫茶店経営者・E藤さんの長男Y弘ちゃんら4歳と5歳と判明。
一銭も持たず「仙台の七夕を見に来た」とのんきなもの」(編集部注:プライバシー保護から苗字をイニシャル表示)
なんと、東京から仙台まで5歳と4歳が電車に乗り仙台まで一銭も持たずに移動しきったのだという。ホームをうろついていたのは恐らくお金がなく下車ができなかったものと思われるが、現代のJRでも北区→仙台は鈍行を乗り継いでも7時間近くかかり子供がおいそれと行ける距離ではない。「仙台の七夕を見に来た」という呑気な理由といい、子供の好奇心そして精神力は時として強大な力を発揮するという興味深いニュースである。
(玉川談洲朗 ミステリーニュースステーションATLAS編集部)