妖怪・幽霊

廃墟「ホテルニュー鳴門」、稲川淳二も訪れた最恐の心霊スポットだった?!

ホテルニュー鳴門は、徳島県鳴門市瀬戸町堂浦阿波井、国道183号線沿いにある海側にそびえたつ廃墟である。鳴門スカイラインの山頂付近、展望台の傍にある廃ホテルであるがドライブインやレストランも併設されていた地点となっており、播磨灘・瀬戸内海の絶景を見下ろすことが出来るスポットでもあった。

はっきりとした時期は不明な点が多いが、1970年代に開業したものの経営難のため短い期間ですぐに閉業してしまったと言われている。建物そのものは経年劣化が著しく、骨組みも見えてしまっている状態となっているが、とくにフェンスで仕切られているわけでもなく、現在もそのまま残されているという。

ホテルニュー鳴門は、また心霊スポットとしても知られており、徳島県内でも最恐クラスの場所であると言われている。屋上から飛び降り自殺した女性の霊が徘徊している、写真や動画撮影を行なうと霊やオーブがよく撮れる、といった噂が囁かれており、かつて火事が発生して以降経営がより悪化してしまい支配人が自殺したという噂も聞かれる。

自殺した支配人は、飛び降りした女性の霊がとり憑いていたとも言われており、廃墟になってから訪れた者が支配人の自殺場所と言われる浴場で写真を撮ったところ、浴場の窓に髪の長い女性が立っているのが写っていたという話もあるそうだ。

この場所が心霊スポットとして全国的に知られるようになったきっかけは、稲川淳二が訪れたことによるだろう。2003年からリリースされた、稲川淳二が女性アシスタントと共に心霊スポットへ訪れて調査するという人気シリーズ『恐怖の現場』にて、ホテルニュー鳴門が紹介されたことがあるのだ。

収録されているのは、2010年発売の「稲川淳二 四国巡礼・恐怖の現場Vol.1」。彼らが訪れる以前には、心霊写真がすでに撮られることで一部では知られていたようであるが、彼によって、かつて屋上からの飛び降り自殺があり、その自殺した女性の霊がこの建物の中をさまよっているという前述したエピソードが語られた。

映像内では、最下階の浴場も重点的に調査されて数々の心霊と思われる現象に遭遇する事態にまでなったという。その後、北野誠などもこの場所を訪れ調査したことなどから一気に知名度を高め、徳島最恐クラスの心霊スポットとしての地位を確立させるに至った。

そもそも、このホテルニュー鳴門が閉業した理由は元々客足が少なかったということがある。土地の因縁との可能性が一瞬過るかもしれないが、実際はもっと切実な事情によるものである。鳴門スカイラインが造られた当初、そこは有料道路として位置づけられていたのだが、通行量が少なく有料道路として採算が取れなかった。

それはつまりホテルニュー鳴門も同様であり、通行量が少ないということで集客も見込められず、あっという間に経営難に陥ってすぐに閉業してしまったというのだ。現在スカイラインは無料道路として通行可能となっているが、通りかかるたびにホテルニュー鳴門の廃墟が顔を出し、その不気味さゆえに様々ないわくが付随していったのではないかと考えられる。

【参考記事・文献】
ホテルニュー鳴門
https://ruins-cat.com/blog-entry-362.html
徳島 ホテルニュー鳴門
https://shinrei-spot.info/?p=4336
ホテルニュー鳴門
https://haunted-place.info/2658.html
徳島の心霊スポット【ホテルニュー鳴門】について
https://media-dp.com/%e5%bf%83%e9%9c%8a%e3%82%b9%e3%83%9d%e3%83%83%e3%83%88/12227

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【文 黒蠍けいすけ】

画像 cocomil / photoAC