スピリチュアル

「元葬儀屋と彼の家族が体験した怪異」其の拾壱

<アパート体験談>

アパートやマンションの賃貸住宅に引っ越しをしたらそこで心霊体験をしてしまった話はよく聞きます。私は自分で霊感が強いかどうかは分かりませんが、霊感の強い人達が私によく心霊体験の話をしてくれるのです。

1.クローゼット

私の会社の霊感の強い同僚が、新築と言う事で安心してそのアパートに引っ越しをしたのだそうです。

入居当日の話です。内装は新しいのでどこを見ても気分がよく安心して眠りについたのだそうです。

眠りについてどれくらいたったのでしょうか・・・

ふと目が覚めたそうで、なにやらどこからともなくコツコツ・・・コツコツと音が鳴っているのが聞こえており、時計を見ると午前2時だったそうです。

なにか別の部屋から聞こえてくる音なのだろう、という事でまた寝てしまったそうです。その音は次の日も、またその次の日も同
じ時間に聞こえてくるのだそうで、いったいどこから聞こえてくるのかと、確かめるためにその日は午前2時まで起きていたのだそうです。

午前2時になると、その音は聞こえてきました。そして、音の場所をたどっていくとクローゼットの中からその音はしており、クローゼットを開けてさらに音の場所をたどるとそれはクローゼットの中の壁の向こう側から聞こえてきたのだそうです。

そのアパートの構造上クローゼットの中の壁の奥には隣の部屋は存在しなくて、まるで誰かがアパートの外からコツコツと壁をつついているようにか聞こえなかったそうです。

そんな不気味な音の原因を知ってしまった会社の同僚は直感ですぐに引っ越しをしたのだそうです。

2.美人の女性付きマンション

これは会社の同僚の兄の心霊体験談です。

同僚の兄は中古マンションを購入したそうで引っ越しも終わり、その日は会社から帰宅したのだそうです。すると台所で知らない女がなにやら料理をしていたのだそうで、霊感の強い会社の同僚の兄はすぐに幽霊と気が付いたと言います。

なお、その女の霊はとても美人だったのでそのまま特に気にもせずに今も住み続けているのだそうです。同僚の兄は幽霊でも美人だと怖くないのかも・・・もしかすると、幽霊でも美人だと嬉しかったのかもしれません。




3.部屋に居たもの

これは大学時代の友人の住んでいるアパートの部屋での実際に起こっていた事です。

その部屋には姿のはっきりしない小型の動物霊が部屋の中をピヨンピョンと跳ね回ってるのだそうです。

友人曰く怖くないから特に気にしないのだそうですが、その得体の知れないものが動物の霊なのか異世界の未知の生物なのか、そのものが怖くないとは驚きでしたが、あえてその部屋を訪れるような事は口にしませんでした。

4.ハズレのアパート

前回、私と同じアパートに住む私の親友との体験談をお話しをしましたが、その後に私は別のアパートに引っ越しをしたのです。

その時の私自身の体験談になります。

私は二階建て6世帯の1DKの古いアパートに引っ越しをしました。冬の或る日の事、私は玄関に近い部屋でこたつで寝ていると何かの感覚を感じて上半身だけ起き上がり気配のする玄関の方へ目を向けました。

そこには閉めたはずの玄関の扉がほんの少し開いていて、そこからこちらをじーっと見ている知らない女が居たのです。

私はゾッとするものを感じましたがドアの隙間からこちらを見ている女はすぐに姿を消しました。

「閉めたはずの玄関の扉がどうして開いたのだろうか」、それとも「さっきの女が扉を開けたのだろうか」、「なんの目的で玄関の扉を少し開けてその隙間からこちらを覗いていたのだろうか」・・・、とにかく気持ちの悪い事が起きた事は間違いなく、このアパートへの不信感が募るのでした。

その後の或る夜、私はベッドで寝ておりました。私は怖がりなのでいつもスモール電球を点けて、ラジオを聞きながら寝ているのですが、その日は誰かが私の首に手を掛け首が絞められる感触に驚き飛び起きました。

すると、スモール電球の薄明りの部屋の壁や天井全体にお経のような文字が広がっているのが見えたのです。

その光景に飛び起きて、電気をマックスにラジオのボリュームを上げました。今、自分に起きた事を振り返ったのですが、自分の首に手をまわされた感触だけが鮮明に感じられ気持ちが悪くなりました。

その後アパートの住人にこのアパートに何か問題がないのか探りをいれたりしましたが、最終的にはアパートのドアを開けられ家の中をのぞく女の不信な行動やその他の情報から、もしかするとその女の生霊の可能性があるかもしれないと感じたのです。

またハズレのアパートに当ったてしまったと反省しながら、私はまた引っ越しを決意したのです。

(アトラスラジオ・リスナー投稿 元葬儀屋さん ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

Mohamed HassanによるPixabayからの画像