夏の終わりの風物詩として、「愛は地球を救う」というキャッチフレーズでも知られる、日本テレビの長時間生放送番組『24時間テレビ』。1978年から毎年恒例となっているこの番組は、難病や身体障害を持つ人のチャレンジや、災害や戦争の経験者への取材や支援といったものをメインとして、チャリティー活動を展開するというものである。
その長い歴史と長大な番組内容であることに起因してか、様々な都市伝説が語られているのも事実である。
名物となっているチャリティーマラソンに関しては”奇妙な事象”がいくつか存在しており、研ナオコが挑戦した際には彼女が車に乗り込むのを目撃したというような流言が広まったり、また西村知美が移動距離と時間を計算すると日本記録を明らかに超えているという”ワープ”としか思えない現象が起こったりしていたという。
チャリティーマラソンに関しては、途中車で移動しているという疑惑が以前から強く持たれていた。2000年代には有志達によるマラソン監視グループが作られているとも言われているが、研ナオコは2001年、西村知美は2002年の走者となっており、彼女たちの件によって本格始動されたのか、始動が始まり途中乗車の具体的報告がまされたのかは定かではない。
こうした、24時間テレビにまつわるいわば”やらせ”疑惑は他のコーナーでも見られており、特に有名なのが「熱湯風呂」の放送事故だ。
2007年には、当時ブレイク仕立てであった小嶋よしおが熱湯風呂に入るもそのままネタを続けたことによって放送事故と騒がれ、いっときはリアクションを必要とする仕事を干されたといった噂も流れたという。また、2018年にもアイドルグループSKE48須田亜香里が、他のメンバーが熱がる中一人だけ熱がる様子もなく長湯していたことで話題となった。
思いもかけないエピソードとしては、1999年に「UFOを呼ぶ実験」が企画として行なわれたところ、本当にUFOらしき物体が確認されたことで中継会場が騒然となる事態も起こった。予想外の出来事となったせいか、これ以降UFO企画が行なわれたことはないという。
チャリティー番組としては思いもよらないオカルトな出来事であるが、これ以上にオカルト的な事柄が指摘されている。
24時間テレビと言えば、そのフィナーレを飾る「サライ」が有名だ。「サライ」は加山雄三と谷村新司によって製作された楽曲であり、第15回となる1992年以降毎年使用されている。このサライという言葉は、ペルシア語で「宿あるいは家」を表す言葉であり、「心のふるさと」というテーマの意味を込めたタイトルとされている。しかし、「サライは悪魔を意味している」という不気味な都市伝説が存在しているのだ。
それによると、サライとはイタリア語で「悪魔」を意味する言葉であり、表では放送されないテレビの闇や裏の悪というメッセージが込められているというのだ。24時間テレビには、現に不穏な噂が無いわけでもない。そうした印象から、このような解釈につながるのはやむを得ないことではあるのかもしれない。
ただし、イタリア語におけるサライについては、レオナルド・ダ・ヴィンチの弟子であった芸術家ジャン・ジャコモ・カプロッティが大変ないたずら好きであったことから「サライ」と呼ばれていたという逸話があることから、言うなればそうしたニュアンスでの「小悪魔」を表す程度であることがうかがえる。裏側・悪と結びつけるには少々無理のある解釈ではあるだろう。
【参考記事・文献】
サライ意味悪魔って本当?24時間テレビの闇の都市伝説もある?
https://x.gd/MZ5Fn
24時間テレビにまつわる不思議な話 エドはるみ113キロ完走
https://blog.goo.ne.jp/youkaiou/e/b5142b4c703d745555a1bf06f15e4b67
「サライ」の意味と使い方・由来・誤用されている「サライ」
https://tap-biz.jp/lifestyle/word-meaning/1031898?page=4#num_3626469
Photo credit: NISSANEV on VisualHunt
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