既に営業終了してしまい、店員も帰ってしまった店の中で何かが動いている様子が目撃される。
明らかに生きている人間とは違う、幽霊の姿が……という話は、実話も創作も含めて、怪談話でよく聞かれるシチュエーションのひとつだ。出てくるものの正体は、亡くなった常連客だったり、店員だったり様々だ。
日本だと大阪の千日デパート跡が有名だろう。昭和47年に発生した千日デパートの火災は国内でも類をみない大惨事となった。現在でも複合商業施設の建っているこの場所には、今でも当時の火災に巻き込まれて亡くなった人々の姿が目撃されるという。
イギリスでは老舗の店舗に、オーナー夫人の霊が現れると言われている。現在は古着店になっているこの店舗は、1880年代にH.ホプキンソンという家族経営の会社としてスタートした。店主は工業エンジニアであり、彼の妻の霊が今でも店に現れると言われている。
現在の店のスタッフは多くがこの幽霊を目撃しており、特に店員らが使う事務所によく出没するため、皆一人では事務所にいたがらないそうだ。「売り場で幽霊の姿を見たというお客様もいます」と店員は語る。
その証言を裏付けるかのように、店内にセットしてある防犯カメラが捉えたのがこちらの映像だ。古着が並んでかかっている棚に、被るようにして白く半透明の謎の影が現れる。出たり引っ込んだりする様子は、まるで働きぶりを監督しているかのようだ。店員曰く、気配や音はするがさほど悪さはしないという。
もしかすると、彼女は幽霊になってもなお、この店で働いているつもりなのかもしれない。
文:飯山俊樹
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‘Ghost of former shopkeeper’ spotted roaming around building where she used to work