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都市伝説「千と千尋の神隠し」の裏設定、実は“風俗”だけではなかった?!

画像『千と千尋の神隠し [DVD]

2001年に公開されたジブリ作品『千と千尋の神隠し(以下「千と千尋」)』は、主人公千尋が異界へ迷い込み、八百万の神が客として集う油屋の下で働きながら多くの登場人物たちと交流を経て、元の世界へ戻るために奮闘する作品である。

当時の日本歴代興行収入第1位を記録し、第75回アカデミー賞のアカデミー長編アニメ映画賞を受賞するなど、世界的ヒット作品となったアニメだ。

千と千尋の象徴と言えば、巨大な油屋の存在であろう。異世界で出会ったハクという少年から働くことを勧められたこの油屋はその描写から巨大な風呂屋という印象を受けるが、実は風俗・遊郭ではないかと言われている。

日本では古くから売春宿の印として赤提灯が使用されてきたが、油屋の装飾に多くの赤提灯が使用されていることから、江戸時代の遊郭をモチーフとしているのではないかとも言われている。


そもそも、千尋は「湯女」(ゆな)として働くこととなるが、湯女とは遊女を指す呼び名である。千尋が「千」と名乗るよう指示されたのは、水商売における源氏名のならわしから来ているとも考えられているのだ。

しかし、千と千尋の裏設定にはこれとは別の説も存在している。千と千尋は、北朝鮮による拉致へのアンチテーゼではないかというのである。一人の少女が両親から引き離され神隠しに遭う。名前を改名させられた少女は独裁者に管理され、強制的に働かされることとなった。

この一連の流れが、拉致されたこと、北朝鮮への名前を与えられたこと、業務に従事させられたこと、といった拉致被害者を描写したものではないかというのである。また、2002年に発売された千と千尋のDVDやビデオセットにおいて、なぜか赤みが強く反映された画面になっているとして苦情が相次ぐ事態が発生していたという。

原因は不明であるが、赤は共産主義としても連想され、北朝鮮の呪いではないかという都市伝説もあるというのである。




因みに余談ではあるが、この千尋の名前に関して興味深い話もある。千尋が湯婆婆に直筆の名前を見せた際、湯婆婆は「千尋」という名前に対して「贅沢な名」であると指摘し、その後「千」の字を残して奪ってしまう。

あくまで一説であるが、「尋」という字は左右の手に呪具と器を持つ祝祷(神へ祈ること)を表していると言われている。神とのつながりを強調する文字であると見た湯婆婆が、これを贅沢だと称して神とのつながりを絶つために奪ったのではないかとも考えられている。

しかし、それでも千尋は異界から逃れることができた。千尋は本名「荻野千尋」であるのだが、この荻の字の「火」を「犬」と書いているのである。油屋の契約では、本名でなければ成立しないと忠告されていたが、あえてであるかうっかりであるかは不明ながら、自分の名前を間違えた結果、「正確な名前」ではなかったために契約は最初から不完全なものとなってしまったのである。

【参考記事・文献】
山口敏太郎『マンガ・アニメ都市伝説』
白川静先生の漢字の世界(2017年7月)
https://x.gd/puiSA
【裏設定】千と千尋の神隠し都市伝説22選まとめ!幻のエンディングや隠された小ネタを解説!
https://eiga-yomuyomu.com/spirited-away-commentary#i-5
【ジブリ】千尋の神隠しの都市伝説まとめ!裏設定やカオナシの元ネタは?
https://memento79.net/jiburisen-29655#i-2

(ZENMAI 山口敏太郎タートルカンパニー ミステリーニュースステーションATLAS編集部)

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